初恋の姫君は、竜の神殿にいる 20
「サキ、フェリス様の子供の頃の服、私が着てもいい?」
「もちろんでございますよ。何と幸福なこと。……今日まで大事にとっておいたこの装束が、レティシア様に纏って頂ける日が来ますとは……」
レティシアの着替えを手伝ってあげて、とフェリスの部屋に呼ばれたサキは、懐かしい衣装に瞳を和らげた。
「レーヴェの樹の匂いがする、この服」
「はい。竜王陛下の樹の香木を、虫除けに衣裳部屋に忍ばせておりましたので……、もう少し早く申し付けて頂けましたら、手入れしておきましたのに……。坊ちゃまには、姫様の身支度にはじゅうぶんな時間が必要ということを、お教えしなければなりませんね」
「……でも、フェリス様の子供の頃の服、着れて嬉しい、私! サキの手入れがいいから、着れるのね、ありがとう!」
「サキ様は、フェリス様のお洋服をとても大事に手入れされてますから、きっと、レティシア様が大きくなられて、フェリス様とレティシア様の御子様のときにも現役で使えると思いますわ」
「……リタってば……」
フェリスとレティシアの子供、と言われて、レティシアは赤面する。
フェリス様の子供はきっととっても可愛いと思うが、そんな……。
「これ、リタ。まずフェリス様とレティシア様の結婚式です。御二人の御子様の話はレティシア様が大きくなられてからのことです」
うん。それまでにフェリス様の運命の乙女現れるかもしれないし、と思ったけど、二人にはさすがに言わない。いや最近、フェリス様にも、僕の運命の乙女はレティシアだよ、って拗ねられるから言わないようにしてるけど……。
「すっごく可愛かったろうな、これ着てた頃の小さいフェリス様!」
「ええ、ええ、可愛ゆうございましたよ。幼いころから、フェリス様は、賢くて美しくて魔法の才に恵まれて……、そして、ずっと……」
「サキ?」
ん? とレティシアはサキを見上げる。
「ああ……、いいえ、何でもございません。レティシア様がこのお衣装を纏われるこの日が、サキは本当に嬉しゅうございます」
「……? 私も嬉しいっ! フェリス様のお洋服が着れるなんて……!」
神官服、男女の区別ないの、素晴らしい! とレティシアはうきうきしながら、リタとサキに手伝ってもらって朝のドレスを脱いで、フェリスの子供の頃の装束を身に纏う。
「……、……ん……っ?」
衣装にも竜気というのは残るのだろうか?
その神官服にレティシアか袖を通すと、フェリスの気配がした。
いつもよくレティシアが知ってる優しいフェリスの気配というよりは、少し違った……強くて……何処か……寂しい、ような……?
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