初恋の姫君は、竜の神殿にいる 11
「だって気が合うんだもん、オレとレティシア。オレもうフェリスん家の精霊さんに転身しようかな」
「泣きますよ、この壮麗なレーヴェ神殿や、あなたに生涯を捧げて仕えているオリヴィエたちが。大陸各地のあなたを祀る神殿の人々も」
よく言ってくれました、さすがはフェリス、と拍手喝采したいところだが、レーヴェ神殿は楚々と沈黙を守っている。
「そうかなあ。性にあわないんだよな~、やたらと豪華なところで神様でございと奉られるのは。お供えも金銀財宝より、レティシアみたいに、一緒に食べたいものをもらう方が好き」
「仕方ありません。レーヴェは偉大な竜王陛下なので。駄々こねないでください」
はあ、とフェリスはレーヴェをいなす。
何故だろう、同じ貌なのに、性格的にレーヴェよりフェリスのほうが老けそうだ……。
ついこないだまでは、竜王陛下似の氷の美貌なんて言われるのに参り果てて、早く老けたいと思っていたのだが、いまはレティシアに似合う自分でいたいので、あまり老け込むのは考えものだ。
「偉大でも邪悪でもないんだけどな~」
「……レーヴェは偉大だとは思いますが、邪悪ではないですよね」
「んー。たまにちょっと悪いことも考えるけど、少なくとも、ガレリアの民とか扇動してない。リリアん家の大司教に意地悪もしてない」
「そうですね。レーヴェより、リリア神様のほうが、大司教にお怒りではないかと思いますね」
レティシアの貌で、切なく、憧れるように、リリアの神に見つめられた記憶がフェリスに蘇る。
「あー。リリアはよく怒ってたな。どうして、レーヴェはいつも、人間にそんなに甘いの、人間はレーヴェのしてくれてることを少しも理解しないのに、って。……でもさあ、オレよりちっちゃいものにはどうしても……フェリス? どうした?」
「……御自身の神殿で、御自身の大司教に、邪神、邪神ってレーヴェを悪く言われてたら、そのうちホントに神雷が落ちそうですよね。リリア神様はレーヴェをとても大切に思っておいでですから」
「そんなことはしないだろうけど。あの子もちょっと情が強くて、ファザコン気味かなあ。リリアは、オレがずっと育てたわけじゃないけど……。ずっとオレが育てたっていうなら、フェリスのがずーっと育てたぞ。おかげでこんなに似ちゃったぞー」
「……僕はレーヴェみたいに、あちこちに養い子を作ってません」
可愛らしく背中に張り付いてくるレーヴェを、フェリスは、暑苦しいです、おじいさま、と恥ずかしがって嫌がる。
「そりゃそうだろ。フェリス生まれて十七年だしなっ。可愛い可愛い嫁もこれからもらうんだしっ。まだまだまだ、ひよっこ!」
「永遠にひよっこで終わりそうです、レーヴェの物差しでいくと……ガレリアの民の暴動は、自然発生的なものなのでしょうか? 裏で誰かが扇動しているというわけではなくて……、もちろん、カルロ殿が疑うように、僕は扇動してませんが」
「あたりまえだろ。……うん。あれは単に、ガレリアの民たちに、神殿だのヴォイドだのへの不満が溜まってきてるんだろ。ヴォイドやカルロはディアナを欲しがってるが、べつにガレリアの庶民はディアナと一戦交えたいわけじゃないからな。普通の人の子には、毎日の穏やかな暮らしのほうが大事だ」
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