初恋の姫君は、竜の神殿にいる 10
「フェリス、フェリス、フェリス~」
「おじいさま。小さい子でも呼ぶように僕を呼ばないでください」
フェリスに与えられた部屋の机に、可愛らしくレーヴェが座っている。
「ん? 小さいじゃないか、フェリスは。レティシアとたいして変わらん」
「僕は十七歳になりましたよ。……まあ、レーヴェ的には、十七歳も五歳も等しく小さいのでしょうが」
「うむ! フェリスもレティシアも等しく小さくて可愛くて、愛らしいぞ!」
まったく悪気なく、苺を摘まみながら、レーヴェがからから笑った。
リリアのカルロ大司教が、日々怖れて呪っている邪神らしさのかけらもない。
相変わらず、長生きしそうだ、おじいさまは……。
すでにとても長生きだけど。
「レーヴェ、何故、いちごを召し上がってらっしゃるんです?」
「ん? さっき、おまえたちの食事のときに、レティシアから、美味しいから竜王陛下にさしあげたい! て供えてもらった」
「そうですか……」
書き物机でごろごろしているレーヴェは叱りたいが、オリヴィエと面倒な話をしつつも、レティシアがレーヴェに感謝の気持ちを捧げてくれていたのか、とフェリスは和む。
レティシアはいつも、フェリスの予想を、いい意味で裏切って超えていく。
「ところで、フェリス、あの大司教に何も悪いことしてないって言ってたけどさ」
「はい」
「忘れてないか? フェリス、あの大司教の座所狙って、雷落としてたよな?」
「ああ……、そういえば、ディアナの若者たちがリリア僧に多数捕らえられていたので、怒りに任せてリリア神殿に雷を落としてしまいした。……でもあれはレーヴェの雷になってると思いますので」
そうだった、と、フェリスは思い出す。
あのあと、神殿が壊れたら民は悲しい、とレティシアが心配していたので、少し反省したのだった。
「フェリスよ、憂い顔で、さくっとオレのせいにするなよ!?」
慈愛の竜王陛下の美貌が引き攣っている。
「憂えてはいません。あの雷、あの大司教本人に落としておくべきだったのか? と少々後悔が……」
無表情でフェリスは答えた。
「優しいフェリス様がそんな物騒なこと言ってたら、レティシアに怖がられるぞ?」
「それは嫌です」
偉大な御先祖の揶揄う言葉に、フェリスは即答した。
「兄上の治世だったり、ディアナの安全を脅かすものは排除したいのですが……、やはり手荒なことはいけませんね……」
「お父さんは、フェリス一人で汚れ仕事をやるようなやり方は感心しません。それはきっとうちの娘も同意見のはずだ。オレとレティシアは気が合うからな!」
「僕のレティシアと勝手に意気投合しないでください」
過保護な竜の神と瓜二つの美貌で、フェリスは嫌な顔をした。
うちでもちょっとだけ雪が降って、雪の降らない街なので、愛犬王子が喜んでました!
雪深い地方の方、どうぞ、お気をつけて。
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