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白い少女と歩兵銃  作者: Koalaman
第一章 ルーク王国編
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パンと宿屋

懐中時計を売った金でパンをいくつか買い、ルミに一つ渡す。

ルミは夢中になってパンに齧り付いた。なかなか噛みきれないようだ。

俺も一つ齧る。


「思ってたより硬いな。だが悪くない」

「おいしいね!」


次は休める場所だ。

街の時計台の近くに宿屋を見つけた。

俺とルミは宿屋に入る。

中から元気な女が出てきた。


「女将、二名で頼む」

「おかみ?まぁ、いいか!いらっしゃい!2名様ね!」


女将は俺の格好をまじまじと見た。


「お客さん変わった格好してるね!どこから来たの?」

「日本だ」


「ニホン?」

「知らんか……では、ここはなんて国だ?」


「ここはルーク王国だよ!」

「ルーク……聞いたことないな……」


(やはり満州ではない。俺は林から不思議な世界に迷い込んでしまったのか?)


「ロシアと満州はわかるか?」

「どっちも聞いたことない国だね。さ、とりあえず部屋に案内するから着いてきて!」


質素だが広い部屋に案内された。


「実はな、女将……」

「ん?」


「手持ちがあまりない。安い部屋でいいのだが」

「大丈夫!うちが一番安いよ!」


「そうか、すまんな」

「何かあったら言ってね!」


「すごい……広いね」


ルミは目を輝かせて笑顔を見せた。


「とりあえず、少し休もう。疲れたろ?」

「うん。……おじちゃん」


「なんだ?」

「安心したら、またお腹すいてきちゃった……」


俺の子供の頃もよく食べる方だった。

子供だから空腹に耐えられないのだろう。


「……仕方ないな。ほら」


俺は背嚢からパンをひとつルミに渡した。


「ありがとう!」


食べてる姿を見て、ルミの色白さを思い出した。


「お前は雪のようだな」


ルミは食べる手を止め驚いた。


「気持ち悪くない?」


ルミは不安そうに怯えながら聞いてきた。この国でも珍しいのだな。


「むしろ綺麗だよ。神秘的で」


俺は素直な感想を述べた。


「ほんと?」

「ああ」


「そんな風に言われたの初めて」


余程嬉しかったのか涙を堪えている。


「わたし、白いから貴族に高く売れるんだって……」


人身売買か。

貴族という事はこの国は階級制なのだろうか。


「もう売らせやしない。必ず母親に会えるようにしてやる」

「……うん!」

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