因縁
山道を歩いていると、小さな空き小屋を見つけた。
「あ!この小屋!知ってる!」
「いよいよ近くなって来たって事だな」
「うん!……お母さん元気かな?」
「お前の顔見たら喜ぶよ」
「うん!」
その瞬間、背中にゾワリと殺気を感じた。
「ルミ!」
俺はルミを抱え横に飛んだ。
先程まで立っていた所に斧槍が振り下ろされていた。
「シカノスケェ!!」
顔は包帯だらけだがあの黒い甲冑と声、鋭い眼光で誰だかすぐにわかった。
黒騎士クッキーだ。
「貴様……生きていたのか……!」
「シカノスケェーー!!」
「ルミ!離れてろ!」
「う、うん!」
俺は銃剣を歩兵銃に装着した。
クッキーは斧槍を荒々しく振り回してくる。
(怪我のためか、以前のような鋭さはない。しかし……)
ガキィン!!
俺は歩兵銃で斧槍を受け止めるが、吹き飛ばされ地面を転がる。
(凶暴になっている……!)
俺は歩兵銃の照準を定め、発砲した。
――ダァン!
しかし、クッキーは身体を素早く逸らし、致命傷を避け肩に着弾する。
クッキーは肩から血を流しながら怯むことなく、俺の名前を叫びながら突進してきた。
横薙ぎの大振りをしゃがんで躱したが、クッキーは身体を捻り蹴りを放つ。
ドカッ!
「ぐあっ!」
俺は吹き飛ばされるが、立て直し装填。
もう一度撃つが、今度は完璧に躱されてしまう。
(こいつ、銃の特性を理解してきている……!)




