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レイア村へ
翌朝、プレッツェル伯爵の屋敷へ挨拶に向かった。
「シカノスケ殿、待たせたな」
「いえ、今日までお世話になりました」
俺は頭を下げた。ルミも俺倣って頭を下げた。
「いや、こちらも世話になった。もう旅立つのか?」
「はい、すぐに向かおうと思います」
「馬車も出せるが、どうする?」
「いえ、ここまでしてもらって甘える訳にはいきませぬ」
「そう言うと思ったよ。職に困ったらうちに来い」
「ああ、それと……これを」
俺は酒をプレッツェルに渡した。
「おお、これは嬉しい。有難く頂くよ」
「それでは、これにて」
「旅の幸運を祈っておるぞ」
こうして、屋敷を後にし、レイア村へ向かう事となった。
レイア村までは山道だったが、しっかり休み、傷も癒えていた為、足取りは軽かった。
「おじちゃん、いい街だったね!」
「そうだな。いい街だった」
レイア村までもうすぐだ。
俺はルミの手を引き、山道を歩いて行った。
ルミの方を見るとぶかぶかな帽子を直し笑顔を向けてきた。
この旅も終わるのかと思うと少し寂しい気もした。
「おじちゃん……」
「なんだ?」
「いろいろあったね」
「……ああ」
ルミも同じ気持ちのようだな。
心なしか、ルミの歩く速度がゆっくりになっていた。
そんなルミの歩調に俺も合わせた。




