ゴーレムと女の子
俺は街を出て、近くの森に来た。
目的は一つ、ゴーレムを出すことだ。
「ゴーレム生成」
唱えるとなんか、ビャッて出てきた。
ちゃんと、着けた袋も無事のようだ。
何処からがつけられないんだ?
「じゃあ早速、乗りますか」
内心俺はとてもワクワクしている。
コックピットに乗り込み、レバーを動かす。
モニターには33%と書かれていた。
「三割か…何処まで行けるかな」
少し不安な数値だが、魔力を入れることで増やせることは、わかっているので無問題だ。
楽しんでいる所に水を差されるのが俺。
「うわぁぁー助けてー!」
若い女…というか女の子が赤い猪に追いかけられていた。
だが、これは好機と考えるべきだ。
「ゴーレム、行くぞ。バルカン砲発射!」
ゴーレムの頭から、石ころが大量に打ち出された。
大量の質量を頭に食らった猪は、呆気なく倒れた。
「……うわっ、頭が……」
腰を抜かした赤い髪の少女が、ミンチになった猪の頭部だったものがある場所と、俺のゴーレムを交互に見て震えている。 俺はコックピットのハッチを開け、外の空気を吸った。
「ふぅ……。お嬢さん、大丈夫か? かなり危ないタイミングだったが」
俺が声をかけると、少女は弾かれたように立ち上がり、俺を指差した。
「だ、大丈夫じゃないわよ! あんた何なのよ今の攻撃! 石!? ただの石をぶつけただけ!? ……っていうか、そのデカい人形、何!? 怖すぎんだけど!」
「ただのゴーレムだ。……それより、そこの猪。頭以外は無事のようだが、こいつの肉は食えるのか? もし価値があるなら、解体作業を助けてほしいんだが、」 俺が、提案すると、少女は呆れたように鼻を鳴らした。「……はぁ? あんた、命の恩人に対して第一声が解体の依頼なわけ? 普通はもっとこう、あるでしょ!?」
「生憎、俺の人生に普通なんてキラキラした時間はなかったんでね。……おっと、自己紹介が遅れた。俺は酒名楽 勝。……笑うなら今のうちだぞ」
「シュメイラク……ショウ? ……ぷっ、あははは! 何それ、楽勝おじさん!? その見た目で『楽勝』って、ギャグのつもり!?」
案の定、盛大に吹き出された。 「初対面のおっさんにそりゃねぇぜ……」と心の中でボヤきながら、ゴーレムの腰にマウントした酒樽に手を伸ばした。
「話を戻そう。お嬢さんは解体はできるのか?」
「当たり前よ!私はこの辺で結構強い冒険者なんだから!」
嬢ちゃんがドヤ顔で語る。
「んじゃあ、解体は任せた。これで貸し借りチャラでいいぞ。それと、俺の名前笑ったんだからお嬢さんの名前も教えろよ。」
「私の名前?私の名前はライカよ!」
「お嬢さん改めライカの嬢ちゃん、解体よろしくな」「はいはい、」
ライカは手早い様子で2メートルはあるであろう猪をちょいちょいと捌く。
俺はグロが無理なので目は背けていた。




