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食事と魔力

ライカが手際よく、肉と皮、魔石(直径3ミリ程度の極小)を捌いてくれた。

「ふふん!私にとったらこんなの朝飯前よ…グウウウ」

得意げだったライカの顔が髪色と同じく赤に染まる。

「飯にするか。」

俺は、切り分けてもらった肉を、街で買った塩を振り串を刺す。

「ライカ、焚き火用の木ないか?ないなら取ってきてくれ。火はある」

「わかったわ!」

ライカがせっせこ取ってきてるうちに、ゴーレムのコックピットに乗り込む。

「ビーム・〇ーベル」

背中から白い棒を取り出し、火を起こせる程度のビームを起こす。

ライカがそこそこの木の棒や薪を取ってきた。

そこに〇ーベルをかざすと

ボッ。ちゃんと引火した。

「よし、火はついたな。」

ライカの黄色い声が聞こえる。

俺は、先ほどの肉の串を火にかざす。

パチパチと小気味よい音を立てて、肉が焼き上がる。

「ほら、食え」

「いただきます!」 

ライカは勢いよく食べる。

「俺も食うか」

二人して無心で食べる。

しかし、中年の身体は無情だ。

「俺はもういいかな。」

3本食べたところで酒名楽は、酒樽に手を伸ばす。

「楽勝おじさんもう終わるの?私食べていい?」

ライカが食い足りなさそうにねだる。

「ああ、一部保存食にするから、それ以外は食っていいぞ」

「わーい」と言った無邪気な声が聞こえるのを横目に、俺は街で行ったゴーレムの充填方法を思い出す。

「ここらへんだったかな?」

ゴーレムのマニュピレータ(手)に手を合わせ、流し込むイメージで魔力を入れる。

そうするとどっと疲労が襲う。

「これで、溜まってると良いが」

コックピットに再び乗り込む、〇ーベルを使ったことで32%だったのが54%に増えていた。

「……ふぅ。さて、ライカ。腹も膨れたところで、そろそろ聞かせてもらおうか。お嬢さんがなんであんなところでイノシシに追いかけられてたのか、って話をな」

ライカが少し気まずそうに話し出す。

「あー…それなんだけど…私、家出してきたの。それで、適当に走ってたら森のなかで2体のレットボーアに襲われてて、レットボーア1体には勝ったんだけど、もう1体を相手する元気なくて…逃げてたら楽勝おじさんに会えたんだよ…」

「そうか、親御さんに謝りにいけよ。多分心配してるだろうしな」

ライカが露骨に顔をしかめる。

「そんな顔しても駄目だ。明日謝りにいけよ。今日は…もう日が暮れている。俺の新品の寝袋を使うといい。俺はコックピットで寝る。」

無造作に寝袋を投げて、火を消す。

コックピットに潜り込み、「おやすみ」とだけ言って籠もった。

「少し、悪いことをしたかな…」少しの後悔とともに寝た。

起きると、もう日が高く昇っていた。

コックピットから降りると、きれいに畳まれた寝袋と、礼の手紙が置いてある。

「ちゃんと帰れたらいいんだがな」

酒名楽はそんな事を口ずさみながら、移動の用意を始める。

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