第43話:未来のAI『マザー』が暴走! 理由は『ファンの埃』!? 巨大エアダスターで未来の知能をメンテせよ
「……勇者よ、……いや、過去の自分よ。無駄だ……。この都市の管理AI『マザー』は、あまりに高度化しすぎて、もはや私にも制御できない……」
未来の俺が、洗濯ネットに包まったまま力なく呟く。
視線の先には、都市の中央にそびえ立つ巨大なサーバータワー。そこからは異様な熱気と、「ブォォォォォン!!」という、今にも爆発しそうな轟音が響き渡っていた。
「……エレン。……あの音、聞き覚えがあるな」
「……ええ、総帥。……真夏の部室で、無理やり最新ゲームを動かそうとしているノートPCの悲鳴そのものですね。……サーマルスロットリングが発生し、演算能力が著しく低下しています」
「……だと思ったよ。……シブキ! 都市全体の電力を一瞬だけ遮断しろ。……ムサシさんは、あのタワーの『外装パネル』を全部剥がしてくれ!」
「御意ッ!! 佐藤殿、……未来の知性を『全裸』にする仕事、これまた一興ですな!!」
ムサシが『斬鉄丸』の鞘で、タワーの超合金パネルを「リンゴの皮剥き」のように鮮やかに剥ぎ取っていく。
露出したのは、無数の基板と、そこにびっしりとこびりついた、数十年分の「未来の綿ホコリ」だった。
「……うわぁ。……これじゃ、どんな天才AIでも性格が歪むわ。……よし、WCO特製、『高圧・次元エアダスター(大容量タンク)』の出番だ!」
俺は、背負ったタンクから伸びる巨大なノズルを構え、基板の隙間に狙いを定めた。
「……吹き飛べ、思考のノイズ! ……奥義、『未来予測・精密ブロー(Digital Dusting)』!!」
プシュゥゥゥゥゥゥゥッ!!
次元を越えた高圧空気が、基板の奥底に潜んでいた「ナノレベルの埃」を根こそぎ弾き飛ばしていく。
すると、真っ赤に加熱されていたサーバーユニットが、急速に温度を下げ、静寂を取り戻した。
『……冷却完了。……思考が、クリアになりました。……過去のマスター、不潔な状態で暴言を吐いたことを謝罪します』
AI『マザー』の声が、先ほどまでの絶叫から一転、落ち着いた美声へと変わった。
つぶやいたー(未来・IT速報):
『【奇跡】反乱を起こした管理AI、掃除神の「エアダスター」一発で更生www』
『「人類滅亡の危機」の正体が、ただの「ファンの目詰まり」だった件。……エンジニア全員切腹だろこれw』
『未来の俺「……俺が掃除をサボったせいで、AIまでグレてたのか……(絶望)」』
『現在の状況:未来都市、OSの再起動が爆速になり、全市民のQOLが爆上がり中』
「……ふぅ。……エレン。……これで、未来のインフラもスッキリしたな」
「……そうですね、総帥。……ですが、AIが『清潔さに目覚めた』せいで、今度は『街中の汚れを検知して、住人を強制的に風呂場へ搬送する』という、極端な潔癖モードに入っていますが……」
「…………。……いいことじゃないか。……さて、次はあの『未来の海』だな。……あそこの色、合成着色料みたいな青さで、見てるだけで目がチカチカするんだよ」
――カズマの「第2部」は、テクノロジーの極致を「物理的なメンテナンス」でねじ伏せ、次なるターゲット「環境汚染」へと進む。
第43話、お読みいただきありがとうございました!
暴走AIを「エアダスター」で黙らせてしまったカズマさん。
どんなに高度な知性も、結局はハードウェアという「器」の清潔さに依存していることを、彼は身をもって証明しました。
次回、第44話。
「未来の海は『プラモデルの廃材』だらけ!? カズマが巨大な網で、未来の生態系をサルベージ清掃する回」
**「AIの反抗期=埃詰まりw」「エアダスターのスケールww」と思った方は、
ぜひ【ブックマーク】**や評価をお願いします!
佐藤カズマの「未来メンテナンス」、まだまだフィルターの交換時期は先です!




