第35話:世界の果ては『虫食い』だらけ!? 宇宙の綻びをパッチワークでリフォーム!
「……おい、エレン。……あそこ、見てみろよ。……一番大事な『壁』が、ボロボロじゃないか」
神々を茹で卵のようにピカピカに洗い上げ、定時退社を決め込もうとした俺の目に、世にも恐ろしい光景が飛び込んできた。
世界の最果て――次元と次元を隔てる『壁』が、長年の経年劣化で糸が飛び出し、まるで虫に食われた古着のように穴が開いていた。
「……総帥。……あれは『時空の歪み』と呼ばれる現象で、宇宙の寿命と共に広がる不可避の摩耗ですが……。……なるほど、貴方の目には『穴の開いた靴下』に見えているわけですね」
「……当たり前だろ。……あんな隙間があったら、隣の次元から『次元のダニ』とか『虚無の埃』が入り放題じゃないか。……シブキ、今の気密性を測れ」
『マスター。……測定不能です。……もはやザル(Sieve)状態です。……ここから「運の悪い出来事」が漏れ出しています。……非常に、杜撰です』
シブキが呆れたように鼻を鳴らす。
この穴のせいで、せっかく磨いた世界がまたすぐに汚れてしまう。
「……よし、エレン。……WCOが次元を超えて集めた『超次元・修復パッチ』と、**『神話級・裁縫セット(金針仕上げ)』**を持ってこい」
「了解しました、総帥! ……既に全スタッフに『宇宙の補強』に関するマニュアルを配信済みです。……さあ、世界のリフォームを始めましょう!」
俺は宇宙の果て、虚無が渦巻く境界線に立ち、巨大な針と「光の糸」を構えた。
「ムサシさん! 飛び出している『次元のほつれ』を、全部きれいに切り揃えてくれ! 縫い代を作るんだ!」
「御意ッ!! 佐藤殿、ついに『世界の縁』を整える時が来ましたな!!」
ムサシが『斬鉄丸』を抜き、一太刀で数万光年の「ほつれ」を鮮やかにトリミングしていく。
そこに、俺が巨大な針を通し、光の糸で穴を塞ぎ始めた。
「……開いた口を閉じろ! ……奥義、『全次元・一針入魂(Cosmic Stitch)』!!」
シュシュシュシュッ、ピカァァァッ!!
俺の超高速の針仕事により、ボロボロだった世界の壁が、色とりどりの星雲をパッチワークにしたような、美しく強固な『補強壁』へと生まれ変わっていく。
数分後。
そこには、今にも崩れそうだった危うい世界の姿はなかった。
どこを触っても張りがあり、隙間風一つ通さない、**【新品同様の頑丈な宇宙】**が完成していた。
『……完璧です、マスター。……これで、隣の次元からの「外気」もシャットアウト。……世界が、これまでにないほど安定しています』
「……よし。……これでようやく、安心して布団を被って眠れるな」
その時、天界と人間界のつぶやいたーは、もはや「神話」を超えた「新約聖書」の誕生に震えていた。
『【速報】宇宙の「寿命」が、掃除神の修復により5000億年延長された件www』
『「宇宙は消耗品ではなく、手入れすれば一生モノ」――名言出ました』
『物理学者「宇宙定数が……突然……安定した!? 壁を縫ったからか!?」』
『現在の宇宙:佐藤カズマによる「一生モノのヴィンテージ・リフォーム」により、最高級の気密性を獲得』
「……さて。エレン副総帥。……これで本当の本当に、全部終わったな。……俺、もう帰っておにぎり食べて寝るわ」
「……お疲れ様でした、総帥。……はい、これが『本日の業務報告書』と、明日の……『異世界への出張依頼書』です」
「…………。……異世界? ……まだ汚れてるところ、あるのか?」
「……ええ。……隣の異世界が、『魔王のせいで世界がドロドロに汚れて、勇者が滑って戦えない』と救援を求めています」
「…………。……掃除が行き届いてない世界は、放っておけないな。……シブキ、エンジンかけろ! ……明日も早出だ!!」
――カズマの「掃除」は、ついにはこの次元を飛び越え、あらゆる「不潔な異世界」を救うための旅へと続いていく。
第35話をお読みいただき、ありがとうございます!
宇宙の綻びを「パッチワーク」で直してしまったカズマさん。
彼は知っています。どんなに大きなものでも、穴が開いたら「縫えば直る」ということを。
これにて第4部、完結です!
佐藤カズマの物語は、ついに「全次元清掃」へとステージを移します。
次回、第36話(新章・異世界出張編)。
「異世界へ! だが、召喚された魔法陣が『煤だらけ』なのが気になって、勇者としての挨拶を忘れる回」
「宇宙を裁縫w」「佐藤さんの休日が来ないww」と思った方は、
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掃除神のモップは、次元の壁をも突き抜けます! 応援よろしくお願いします!




