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BC605, Battle of Carchemish

 ユダ王ヨシヤの歓迎の後、攻め上るエジプト軍の迎撃作戦を立てる会議をエルサレムにて開いた。するとエルサレムに立ち寄った奴隷商が語るには、兵力は少なく、傭兵主体だという。大軍であることを一応想定し、メギドの高台で奇襲を仕掛けるのが良さそうだという話となった。ユダ王ヨシヤが本隊を、私が新バビロニア兵を率いて、メギドの丘の上に陣取った。そして最終軍議が開かれた。地理的優勢にある我々がわざわざ出撃する必要は無いとの判断であった。

 メギドの丘から見る敵軍の数は少ないように思える。しかしエジプト軍がたった数千の兵数とは思えない。ユダ王ヨシヤはここぞとばかりに総攻撃命令を掛けたが、怪しい香りがするため、私は敢えて待つように指示した。メギドの丘から下ったユダ王国軍は、敗走するエジプト軍を追って少し向こうまで行った。

 すると伏兵として左右の横にいたエジプト軍がユダ王国軍を襲撃し、救援のために向かうも辿り着いた頃にはユダ王国軍は壊滅していた。せめてヨシヤの遺体だけでも。そう思ってチャリオットでエルサレムまで逃れる。ヨシヤの葬儀を挙げ、エルサレムからも逃げるように撤退し、新バビロニア本軍に合流する。というのも、我々もユダ王国軍救援に向かった際に痛手を負っており、兵数が半減した上に、エジプト軍がエルサレム目前であったのだ。エルサレム防衛のために、急いで援軍を呼ぶ必要があったのだ。しかし時は既に遅く、新バビロニア本隊と合流する頃には、エルサレムは陥落していた。

 王太子はこれを聞くと、

 「そうか、エジプト軍は強かったのか」

 と一言言ってその場を去った。

 そのすぐ後、ナボポラッサル王が死亡した。辞書にはナボポラッサル王の死去はカルケミシュの後とあるから、歴史が変わってしまったのかもしれない。バビロンに舞い戻り即位式をぶち上げてすぐさま戦場に戻ったネブガドネザル2世と、エジプト軍とのそれぞれのカルケミシュへの到着は殆ど同じであった。

 「いざカルケミシュを攻め落とさん!」

 ネブガドネザル2世がそう叫ぶと、新バビロニア軍はアッシリア最後の残滓を地上から消し去るべく、士気は最高潮となった。その少し前、カルケミシュに戻って来たネブガドネザル王にある作戦を提案した。兵法書の勉強成果の見せ所である。

 エジプト軍がユーフラテス川南岸のカルケミシュ周辺に陣取ろうとしていたまさにその時、新バビロニア軍が北東にある浅瀬を渡ってエジプト軍に突撃した。それと同時に下流側から別動隊として私が率いる部隊がエジプト軍に攻撃を仕掛けた。

新バビロニア軍が一度バビロンに帰る際、私は投石機を出来るだけ持ってくるよう頼んでいた。当初はパフォーマンスのつもりであったのだが、これが役立つ時が来るとは。というのも矢の雨とともに50基もの投石機で石を斉射し、対空防御陣形を取らせた後の2方向からの突撃である。完全にオーバーキルであった。

 エジプト軍はカルケミシュの城壁内に逃げ延びようとする者、戦線離脱しようとする者など様々に分かれ、統制が取れなくなった。逃亡兵を含めてエジプト軍は殺され、孤立無援となったカルケミシュもすぐに落城した。

 しかしユダ王国はエジプトの傀儡国家となってしまい、ネブガドネザル2世はユダ王国を攻め滅ぼした。しかし傀儡として異神崇拝を強要されていたユダ王国民にとって、彼は救国王であった。

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