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目を覚まし、時間を確認する。
朝日は顔を出したばかりの様子で、おそらく5時頃だろうと予想する。
着替えを済ませ、朝ごはんを食べるべく部屋を出る。
「おはよう。座って待っててね。今準備して持っていくよ。」
返事をと思い口をあけるも、イーリャの行動は早くすでに厨房へ消えていた。
壁に近い席に着き朝食を待つ。
窓から見える村の様子は昨日と変わらず、のどかな様子がうかがえる。
「はい、おまたせ。」
「ありがとうございます。」
目の前に置かれた朝食は丸いパンと野菜がたくさん入ったスープだった。
美味しそうな朝食を前に思わず口角が上がる。
「おかわりはあるからね。」
イーリャはせわしなく厨房へ戻っていく。
やはり朝は忙しい時間なのだなと見送る。
さっそく食べようと朝食に目を向ける。
スプーンを持ち、スープをすくうとお肉も入っているのかと嬉しくなる。
野菜とお肉の旨味が出て薄味だが朝にはちょうど良く美味しかった。
パンを手に取り半分にちぎると湯気が出る。
ふわふわのパンは持っただけで幸せを感じさせてくれる。
中には干した果物が細かくなって入っており、口に入れるとさわやかな味が口の中にひろがった。
黙々と食べ進め、食べ終えるころにはお腹がいっぱいになっていた。
「おかわりはいるかい?」
「大丈夫です。美味しかったです。」
「よかったよ。食器はそのままでいいからね」
「あっ、はい、わかりました。」
そのまま部屋に戻り、出かける準備を終えて宿を出る。
地図を手に入れるため役場に向かう。
この村に着いたときに見つけていたため、迷いなく進む。
「…あれ?」
いくら歩いても大きな建物はなく、おかしいことに気づき引き返す。
そしてしばらく歩くと大きな建物が見えてきた。
「あった。」
どうやら自信をもって歩いた道は違ったようだ。
引き返してよかったと安堵する。
中に入ると体格の良い男性が多く、少し下を向き歩く。
壁際の机に地図を見つけ、数種類の中からこの村について一番詳しく書いてあるものを手に取る。
森の中の情報まであるためわかりやすく、とてもありがたい情報だ。
受付へ地図を持っていく。
「おはようございます。ご用件をおうかがいいたします。」
「この地図を買いたいです。」
「こちら50ランでございます。」
「これでお願いします。」
「かしこまりました。ちょうどですね、ありがとうございます。他にご用はありませんか?」
「大丈夫です。ありがとうございます。」
役場を出て、屋台や食事処が並ぶ通りへ向かう。
屋台では串焼きや手軽に食べられるお菓子などさまざまな料理が売っていた。
食事処はどこも賑わっている様子がうかがえる。
その様子を見ながら一回だけ深呼吸をする。
「私は大丈夫。」
小さな声で呟き拳を握り、お店が立ち並ぶ通りへ向けて進む。
その中で香ばしい香辛料とお肉の焼ける匂いにつられて、一つの串焼きのお店を見る。
とても美味しそうで、口の中がよだれで溢れてくる。
「すみません、2本ください。」
「あいよ。うちの串焼き、2本で60ランだよ。」
「お願いします。」
串を焼いている男性へお金を渡す。
「焼き立てで熱いから気をつけな。」
「ありがとうございます。」
串焼きを手に入れ、人通りの少ない通りのすみへ行く。
香辛料の香りに我慢ができず、串焼きへかぶりつく。
甘辛い味に舌鼓を打つ。
にやけそうになる顔を我慢し、咀嚼する。
噛むと甘辛いタレが口の中に広がり、肉汁も感じられる。
夢中になって2本の串焼きを食べきる。
串を通りにあるごみ箱へ捨て、当たりのお店を引けて嬉しくなる。
そのまま宿に戻り、借りている部屋の中でしばし休憩をとる。
何もしないと過去のこと、今までのことを思い出しそうになる。
頭を振って、地図を取り出す。
イーリャが言っていた畑の場所は、森からすぐ近くの場所に位置していた。
住宅があるエリアからも少し離れており、襲ってくる動物なども森から来ることがうかがえる。
地図をしまい、仮眠をとるためベッドで眠ることにした。




