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村人達がまだ広場にいることを遠目に確認してから森の中へ入る。
森の中で女性が来ていた方向を思い出しながら歩く。
だんだんと暗闇にも慣れ、歩き進めると地面に数本の線の後があった。
線の幅から考えてそんなに大きくはない荷車だろうと考える。
真っ直ぐ進んでいるようで、村からもう少し離れるため線の後を確認しながら進む。
しばらくしてから一つ深く呼吸をする。
翼をひろげ夜空へ飛び立つ。
闇の中では翼は目立つので早く見つけなければと懸命に目を凝らす。
荷車が進んだ方向を予想して進む。
隣の町や村までどれだけの距離があるかわからないが、入ってしまえば行方を追うことは難しく、見つけることは出来なくなってしまうだろう。
早く見つけなければと気が急く。
飛んだ方が速く進むことができると思ったが、やはり地道に跡を辿るべきだったかと考えたときに人影と少し大きな箱形の影を見つけた。
よく見ると人影は大人だった。
空までは気が回っていないようで、見つからないように音を立てず様子をうかがう。
子どもたちは荷車にいるようだった。
ならば大人を消すだけだ。
情けをかけてもサトミ一人ではできることが限られている。
子どもたちの安全を考えても殺すしかないだろう。
自業自得だ、仕方がない。
繰り返し考え、弓を構える。
空からであれば簡単だ。
深く呼吸を一つつく。
大人の人数は五人。
荷車の出入口から一番近い者から狙いを定める。
矢を放ち、一人の胸を貫く。
それに気付いた四人は周囲を確認し始める。
どこから狙われたのか見当がついていない様子だ。
荷車の影に身を隠しているが、空から見ているためその姿はよく見える。
矢を続けて放ち、空からの攻撃と気付いてももう遅かった。
あっという間に五人を倒した。
荷車の出入口から見えない位置から地面に着地する。
布に覆われた荷車の中を覗くと子どもたちがいた。
手足が縛れており、皆怯えた表情をしている。
「もう大丈夫です、今縄をときますから、じっとしててください。」
そばにいる子どもの縄を切ろうとナイフを出す。
「お姉ちゃん」
ナノカの声がした。
視線を上げると目に涙をためたナノカがいた。
「大丈夫です、皆で帰りましょう。」




