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ツバサ  作者: ミズメ
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15/15

7

子どもたちを縛っていた縄を切り終え、怪我がないことを確認する。

皆無事なようで安心する。

「お姉ちゃん」

ナノカはサトミに抱きつき泣いている。

他の子どもたちもナノカの様子で安心したのか、助けに来てくれたのだと実感し涙を流す。

「お父さんやお母さんが探しています。皆歩けますか。」

「うん。」

声を出して返事をするもの、ただ頷きを返すものといるが、全員が歩けることは確認できた。

「村から少し離れてしまってます。ですが途中まではお父さんやお母さんがいるでしょうから、そこまで頑張りましょう。」

子どもの扱いなどわからないが、サトミはなんとか頭を働かせる。

荷車から降り、サトミが先頭になって歩き始める。

森の中で遊ぶこともあるようだったためか、子どもたちの歩みはしっかりしたものだった。

「帰ったら晩ごはんを食べないとですね。皆お腹空いたんじゃないですか。」

「おなか空いた。」

「お肉食べたい。」

「空腹は最大の調味料ですよ。こういう時ほどご飯が美味しいんです。」

「今日のご飯何かな。」

他愛ない話をしながら歩き続ける。

「疲れた。」

しばらく歩くと一番小さな子どもがぽつりとこぼした。

「少し休憩を」

その時だった。

遠くから人の気配がした。

子どもたちに静かにするよう唇の前に人差し指を置く。

「お父さんだ」

一人の子どもが喜び溢れる声を出してかけていく。

「皆も立てますか、向こうへ行きましょう。」

子どもがかけていった方向へ指を指す。

親がいるかもしれないと思い、今までの疲れなど忘れかけていく。

「見つかったぞ」

父親の声だろう大きな声が響く。

子どもたちは無事に親元へ帰ることができた。

その事を確認できるとサトミは子どもたちに背を向け歩き始める。

森の中を進むことになるが、いずれ道には出られるだろう。

一つ深く呼吸をし、歩みを速める。

次はどこへたどり着くだろうか。

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