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子どもたちを縛っていた縄を切り終え、怪我がないことを確認する。
皆無事なようで安心する。
「お姉ちゃん」
ナノカはサトミに抱きつき泣いている。
他の子どもたちもナノカの様子で安心したのか、助けに来てくれたのだと実感し涙を流す。
「お父さんやお母さんが探しています。皆歩けますか。」
「うん。」
声を出して返事をするもの、ただ頷きを返すものといるが、全員が歩けることは確認できた。
「村から少し離れてしまってます。ですが途中まではお父さんやお母さんがいるでしょうから、そこまで頑張りましょう。」
子どもの扱いなどわからないが、サトミはなんとか頭を働かせる。
荷車から降り、サトミが先頭になって歩き始める。
森の中で遊ぶこともあるようだったためか、子どもたちの歩みはしっかりしたものだった。
「帰ったら晩ごはんを食べないとですね。皆お腹空いたんじゃないですか。」
「おなか空いた。」
「お肉食べたい。」
「空腹は最大の調味料ですよ。こういう時ほどご飯が美味しいんです。」
「今日のご飯何かな。」
他愛ない話をしながら歩き続ける。
「疲れた。」
しばらく歩くと一番小さな子どもがぽつりとこぼした。
「少し休憩を」
その時だった。
遠くから人の気配がした。
子どもたちに静かにするよう唇の前に人差し指を置く。
「お父さんだ」
一人の子どもが喜び溢れる声を出してかけていく。
「皆も立てますか、向こうへ行きましょう。」
子どもがかけていった方向へ指を指す。
親がいるかもしれないと思い、今までの疲れなど忘れかけていく。
「見つかったぞ」
父親の声だろう大きな声が響く。
子どもたちは無事に親元へ帰ることができた。
その事を確認できるとサトミは子どもたちに背を向け歩き始める。
森の中を進むことになるが、いずれ道には出られるだろう。
一つ深く呼吸をし、歩みを速める。
次はどこへたどり着くだろうか。




