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不思議なカフェ  作者: 紙絵


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40/50

39 月

 ソラはカイからきた写真を見ていた。

 月だ。

 今日はさらに真ん丸になっている。


 カイは時々ソラにメッセージを送ってくる。自分の気持ちに気づく前から、ソラはそれを見るのが好きだ。

 カイが感動を共有してくれているようで、嬉しくなる。


 最近ゲームの時間が減った。

 以前よりも人付き合いの時間が多くなった。いいのか、悪いのか、ソラはそれも嫌じゃない。

 きっといい変化なのだろうと思っている。


 今も写真の月と、本物の月を窓から交互に眺めている。


 私もカイさんに送ってみようかな……


 満月の写真を撮る。何度もやり直して、一番綺麗に撮れた月を送る。


 着信音が鳴った。カイからだ。


 ソラは驚き、スマホを落としそうになる。


「もしもし!」

 慌てて電話に出るソラ。


「ソラちゃん! 今電話大丈夫?」


 すごく近くでカイの声がして、ドキドキする。意識してから電話するのは初めてだ。


「大丈夫です」


「月の写真よく撮れてるね。ありがとう」


「いえ、うまく撮れなくて頑張りました」


「頑張ってくれたんだね」

 少しの沈黙。それでも気まずくならないのは、何故だろう?


「……昨日、家の方で用事があってさ、ちょっとソラちゃんの声聞きたくなっちゃったんだ。突然電話してごめんね」


「え、いえ、全然大丈夫です……大変だったんですか?」

 そんな事を言われると戸惑う。


「まあ、しっかりしないとって改めて思ったというか、ちょっと頑張ったから元気が欲しいなって」


「私と電話すると元気出るんですか?」

 ズバッと聞くソラ。


「う……まあね」

 電話越しに照れるカイ。


「それは、嬉しいです」

 ソラの嬉しそうな声に、自然と笑顔になる。


「うん。元気出たよ。ありがとう。じゃあ、そろそろ切るね、おやすみ」


「はい。おやすみなさい」

 電話を切る。心臓が早く打つ。寝られる気がしないソラであった。

読んでいただき、ありがとうございます。

感想、反応いただけると大変嬉しいです。

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