109/223
エピローグ
龍使協会日本支部、その隣のビルの屋上、人影がひとつ。
黒い外套の青年が、どこかの部屋の窓を冷たい双眸で見下ろす。
以前、彼は目目連と水龍の戦いを盗み見た。今日もまた、文字通り影から覗いていた。
無様にやられる愚者の姿を。
「……君には、何も守れないさ」
ぼそりと落とされた声が帯びるのは、憂いか、憎悪か、或いは嘲笑か。
風が吹いた。濃い影のようなマントがなびく。
「誇りも、仲間も、家族も。何ひとつ」
誰に向けられるでもなく、誰かによく似た声はコンクリートに吸い込まれていく。
「弱い君には、何も守れないんだよ」
呪いのように吐き捨てて、青年は踵を返した。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます!
"狂化"した目目連との死闘、いかがだったでしょうか。
楽しんで頂けましたら、評価やブクマ、感想等くださると励みになります!
次回から続くChapter.4もお楽しみに!




