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憲太は妖怪料理人になりました  作者: ジャン・幸田
その弐:就職してみませんか
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紗那の若さの副作用

 いったい何様のつもりなんだと憲太は母親の紗那に呆れてしまった。どうみても自分と同じぐらいかちょっとだけ年上の女性にしか見えなくなっていたからだ。とてもじゃないけど、御歳七十二歳に見えなかった。


 「まあ、この際だから教えてあげる。八百比丘尼の血を引く女性は長寿であるとともに、ある程度見た目の年齢を調整できる能力を持っているんじゃよ。そうだろ、何十年も同じところで生活していたら不審に思うじゃろ。

 だからある程度の時期までは年老いたように変身していたわけだ。お前を育てている間もそうやって徐々に歳を取っているようにしていたんだけど、まあ面倒くさいのでアラフォーよりも手前で留めていたんだ。

 だけど、憲太にわたしの秘密を知られたから、本来の歳の姿に戻したわけだ。わたしは普通の人間で言えば二十三歳だから」


 そう紗那は言っていたが、生まれてから七十三年、戸籍上は五十三歳、見た目は三十三歳だったのに今は二十三歳? いったい何なんだこの女は! と思ったが、その息子は一体なんだ?


 「ちょっとまてよお袋! この俺は今は二十一歳だけど見た目も同じだぞ!」


 「残念だけど八百比丘尼の血を引いた男は前にも言ったように長寿だけど緩やかに歳を取っていくわけじゃないんだ。まあ、ある程度までは普通の男のように歳をとっていくものらしいんだ」


 「らしいいって、お袋どういうことだ、それは」


 「だって同族の大半が女なんだよ。だから男の場合ははっきりしていないんだ。もしかするとという話だ。それよりもわたしの長寿で若返りの欠点があるんだよ」


 「それって、まさかお袋の大食いの事かよ! いつもスーパーで半額の惣菜を買ってきたりするけど、まさか?」


 「ピンポーン! そうよ、わたし大食いなのは若く維持するためには食事を多く取らないといけないわけよ! だからお前には悪かったけど貧乏してまで食べ続けなければわたしは維持できなかったわけなのよ、この若さは」


 紗那の暴走トークに押されっぱなしだったが、そんなことで自分の家が貧乏だったのかと・・・でも、親父も大酒飲みで身体を壊したわけだった・・・ということは、俺の両親は飲食に浪費したというわけなんか?


 「分かったお袋。でも、これから若返って別の男を見つけたいのかよ?」


 「まあ、そういうことかな? 憲太のお父さんが亡くなって五年も経つんだからいいでしょ? それにお前だって誰かと結婚したいんでしょ、いつかは」


 そういわれたが、そんな彼女はいなかったけど一人女友達で気になっていたのは、これから向かう愛里だった。もっとも、彼女はちょっといいところのお嬢様だったが。


 



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