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憲太は妖怪料理人になりました  作者: ジャン・幸田
その弐:就職してみませんか
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愛里に会わせてと頼まれた

 フォッシーさんがパンフレットを読んだいう女は日下部愛里だった。彼女も読めたということは確かに俺と同じように妖怪の血が流れているという事になる。

 あのパンフレットに書かれていた文字は「人外といわれているかもしれないあなたのために耳寄りな情報です」というものだった。

 いまなら意味がわかった。あれは妖怪のもしくは半妖のためのパンフレットだったんだ!


フォッシーさんは、あの時のパンフレットを出してくれたが、あの時周りにいたお別れ会に来ていた人たちに内容を言っていたら何と言われていたが判ったものではなかった。


 「するとフォッシーさんは、あの愛里も俺のように妖怪の血が流れているというのか?」


 「そう思うんだ。じつは彼女にも妖気を感じたんだよ以前から。でも言い出せないだろう、あなたが妖怪かもしれないとは。実はこの国の人間の何パーセントかは妖怪の血をひいているんだよ。

 まあ、一生判らずしまいの人が多いけど、中には君の母さんみたいに知っていて隠れて生活しているわけだけど」


 「でも愛理は自分の事を知っているのかよ?」


 「たぶん知らないと思う。わたしが思っている妖怪・・・まあ思い違いかもしれないけど、結構強大な力を有しているはずなので、彼女のこと調べたんだけど妖怪籍の親族はいなかったんだ。もしかすると先祖帰りしたのかもしれない」


 「先祖帰り? どういう意味ですか?」


 「稀な話だが、妖怪と何世代か前に交わった女性がいると、その子孫に発現することがあるのじゃよ。それで、最悪の場合彼女に災いが降りかかるかもしれないと」


 「ってことは、フォッシーさんは愛理が自分の妖力に気が付かないと大変な事になると」


 「そういうことだよ。それに彼女失業中だと言っていたよね」


 「マネージャーの岡島にクビにされたから俺と同じように何もやっていないようだよ。そういえば体調が悪いと家でずっと寝込んでいるようだけど。折角の夏なのに残念だなんかいっていたとか、聞いたな」


 「憲太君。そしたらその愛里さんと会わせてもらうように頼んでもらえないかな? わたしが思っていることが実際に起きているかもしれないから、彼女のためにも」


 フォッシーさんにそういわれたので、俺は携帯電話を借りて彼女に電話をかけてみた。それで色々話をすると、ずーと体調がすぐれないので寝込んでいる、もし体調がよくなる方法があるのなら教えて欲しいというものだった。

 そこで俺はフォッシーさんが会いたいといっていたというと、彼女も是非是非というんで会うアポが直ぐ取れた。するとフォッシーさんはカバンから茶瓶を取り出した。


 「これを彼女に飲ませると、彼女の体調がすぐれない原因がわかるはずだよ。わたしが思っているような状態だったら」

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