このたび魔物使いになりまして

≪魔物使い≫ それはあらゆる魔物と契約を結ぶ事で自在に操ってしまう伝説の能力だった。
契約を結ばれた魔物は魔物使いに対して生涯隷属させられ、どんな命令にも絶対に逆らえなくなるという。
あらゆる魔物に有効であるこの究極の能力は、しかしその強さ故に世界中から危険視される運命にあった。
魔物は操られる事を恐れ、逆に人間は魔物を操る存在を恐れる、世界中から命を狙われかねない伝説の力。
ある日突然、冒険者を育成する為の学園である探索士学園に飛ばされた弘樹は、そんな特別な才能を持つ者として入学できると告げられる。
行く宛ても帰る術もなく生活の糧もない主人公は渋々入学を承知するが、そこで入学できなかった一人の獣人の少女ミユを拾う事になった。
どうしてもこの学園に通いたいというミユを学園に伴う事を条件に魔物使いとしての契約を結んだ弘樹は、表向きはただの入学者として振る舞いながら元の世界に戻る手段を探そうとする。
その鍵は地下に存在する巨大な空間、冥宮にあるようだった。冥宮にあるのは青い空、美しい草原、深い森。
本来は地上にしかない筈のそれらが全て地下に存在するという不可思議な場所、冥宮を探索する技法を学ぶ為の学園で、魔物使いという能力を隠しながら生活し始める弘樹とミユ。
パーティを組み冒険をして得点を稼ぎ、時には学園の試験としてパーティ同士での摸擬戦もこなしながら、地上最強の能力を持った弘樹はやがて少しずつ世界を動かしていく。
字も読めないし剣も魔法も使ったことのない主人公が、魔物使いの才覚と持って生まれた悪知恵、そして何者も恐れぬ度胸で大暴れし、やがて世界を巻き込んでいく異世界学園冒険物語。
やりたい放題のコイツを誰か止めて下さい。