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意気込んで家を出ると、家の門の前には零が立っていた。
「あっ、玲奈、遅いよー?
入学式の日から早々に遅刻だなんて嫌だか ら、はやく行こう!」
とニコニコとしながら話してくる。
早くも、私の決意が砕けそうだ……。
「零、私は昨日、学校では話しかけないでって言ったよね?」
と言うと、
「うん、でもまだ学校じゃないよ?
それに、約束はしてないもん」
と返された。
視線がぶつかり合うこと数秒、先に折れたのは私の方だった。
だって、あの目をした零は絶対に言うことを聞かないって、今までの経験上わかってしまうのだ。
これからどうするかの方針を少し変える必要があるな、と思いながら、私は零と共に駅へと向かって歩いていった。
家から学校までは電車で20分と徒歩で15分ほどかかる。
電車に乗っている間、私と零はお互いに制服のチェックをしていた。
清涼学園の制服は、女子はチェックのスカートで男子はズボン、上は白のワイシャツ、茶色のブレザーにネクタイ。
ネクタイは学年ごとに色が異なるのだが、私たちの学年は赤色。
制服だけを見ればこの学校が魅力的に思えるのが不思議だ。
これが制服マジックというやつか!
「……違うと思うよ?」
と零に呆れた様子で言われた。
えっっ!?と驚いた顔で零の方を見ると、
「途中からずっと声に出てたよ」
と先に言われる。
……恥ずかしい……
そんなことをしている内に、最寄りの駅に着いたので降りて歩いていく。
周りはみんな同じように新入生のようだ。
ヒロインの子はいないかな?などとキョロキョロしながら歩いてると、零に笑われた。
緊張してるとでも思われたのだろう。
ちょっとムッとする。
結局、それらしき子は見つからないまま学校に着いた。
目の前の門には、大きく『清涼学園』と書かれてある。
―――この学校が、「君とともに」の舞台で、これから私が三年間を過ごす場所なんだ……。
気を引き締めなおして、私は門をくぐった。
お読みいただきありがとうございます。
次回は絶対に学校にいきます!(宣言)




