15
オリエンテーションが終わった翌日。
学校は代休だったので、私はお昼近くまで寝ていた。
このままずっとゴロゴロしていようかな、などとベッドで思っていたら、携帯が鳴った。
誰だろう、と思い見てみると、そこには『上木』という名前が表示されていた。
………無視しよう。
一瞬でそう決意した私は再びごろんと横になる。
しばらく放置していると、音がきれた。
よしっ、とガッツポーズをしていると、また携帯がなり始めた。
あ、これは出ないとずっとかかってくるやつだ、とまたもや一瞬で判断して渋々出る。
「もしも…」し、を言い終わるまえに
「お前、無視するなよ。」と言われる。
……なんでわかったんだろう。
やっぱり妖怪の類いか?
「あと、電話中に失礼なこと考えてんじゃねーぞ。」
……一生これには勝てない気がするなぁ…。
と心の中でため息をつきつつ、はいはいすみませんでした、と一応謝っておく。
まあ、止めるつもりは一切ないが。
「それで、どうしたの?」
と切り出した私に、彼は
「今日の2時、お前の最寄り駅前のカフェに集合な。」とだけ一方的に言った。
「えっ、なんで?」
反射的にそう答えてしまうと、はっきりと聞こえるため息をつかれた。
失礼な。
「そんなの、決まってるだろうが。
前の話の続きをするぞ。
…さすがに、忘れてはないだろうな?」
これはいくらなんでも失礼…というか、酷すぎないか?
「それくらい、覚えてるよ。
2時だよね?わかった。」
とだけいって通話を切る。
時計を見ると、現在12時ちょっと前。
一応、早めに準備をしときますか。
そう考えた私は、リビングへ向かった。
誰もいないと思っていたリビングには、今年大学生になったお兄ちゃんがいた。
「あれ?玲奈、だいぶ遅い起床だね。」と少し笑われる。
「う…そういうお兄ちゃんこそ、大学はいいの?」と聞くと、
「今日は講義がお休みだからね。」と軽く返された。
そうなんだ、と相槌をうってご飯を食べる。
さて、上木がどういうつもりでいるのか、しっかり聞くために今は英気を養わねば…と思っていつもより少し多めに食べていると、その様子を見ていたのか、お兄ちゃんに
「どうかしたの?」と聞かれた。
え?という顔でそちらをむくと、
「なんだか、今から戦場にむかうかのような表情をしてたから。
それに、いつもより食べる量が多いし。」と言われてしまう。
「なんでもないよ。ただ、今から学校の友達と会うからね、しっかりエネルギーを蓄えないと。」
「あぁ、そんな友達ができたんだ。
よかったね。学生は、特に女の子の友達は大切 だからね」と言ってくれる。
ごめんなさい、ほんとは友達(?)でしかも男です、と心の中で謝っておく。
ご飯を食べて少しソファでゆっくりする。
すると、もう支度をしなくてはならない時間になっていた。
慌てて着替え出す私に、久しぶりに髪を結わしてくれる?とお兄ちゃんが聞いてくるので、喜んでしてもらう。
中学校のときはほぼ毎日してもらっていたのだが、ここ最近は忙しくてなかなかしてもらえなかったのだ。
「何か辛いことがあれば言えよ?
(…絶対に相手を許さないから)」と優しく言ってくれ、元気がわいてくる。
最後の言葉は聞こえなかったけど…聞くべきじゃない、って本能がいうのでやめておく。
これなら、これからの上木との話も乗りきれそう!
「ありがとう!」と笑顔でお礼を言って、玄関へ向かう。
「いってきます!」
そう元気よく言って、私は待ち合わせ場所のカフェ(戦場)へと向かった。
更新遅くなってすみませんでしたm(__)m
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