95話
「素直に声聞きたかったって言えよな!」
なんとなく恥ずかしくなって無駄に強がる。
「いつでも尚の声聞いてたいよ」
蓮の声に言葉に胸が苦しくなる。
「……蓮…」
「好きだよ尚」
ダメだ俺は我慢なんてやっぱりできない。
「………蓮…俺らっ」
「何言うつもり」
「……へっ?」
「尚は今何考えてる?」
「……………今?」
「俺お風呂入ってくる」
「風呂?今?」
「声聞きたかっただけだから」
「えっ」
「じゃあ、おやすみ」
「おい!」
プー…プー…プー…
なんとなく嫌な予感がした。
俺は2人でちゃんと話そうって言いたかっただけなのに絶対アイツは変な事を考えてる気がする。
「俺の愛が伝わってないのか?」
確かに今も蓮からは好きって言葉もらったけど俺からは好きって言ってないし。
「明日ちゃんと好きって言おう」
何回も伝わるまで何度も蓮に好きって伝えよう。
翌日になり玄関を開けると蓮が立っている。
「おはよう蓮」
「おはよう」
「今日もかっこいいな」
「えっどうしっ」
「今日も………好き」
蓮の方は見ずに蓮を置いて歩き出す。
小走りで隣まで来た蓮が俺を不思議そうに見る。
「熱?体調悪い?」
「元気だわ」
「らしくないんだけど」
「俺は気持ち伝えちゃダメなのかよ」
「ダメとかじゃなくてっ」
「蓮が好きだから好きって言っただけ」
「嬉しいけど何で急にっ」
「お前変に誤解しそうじゃん」
「……えっ」
「蓮が何考えてんのかわかんないけど俺がお前を好きな気持ちまで誤解されたら困るから伝えれる時は伝えていこうかなって思って」
何も言わず立ち止まった蓮。
振り向いて蓮を見る。
「置いていくぞ」
「尚…………ずるい」
蓮の元まで戻り蓮の腕に自分の腕を絡める。
「行くよ」
引っ張って歩き出す。
そのまま歩いて拓哉と塁と合流。
「朝からイチャつくな」
拓哉が目を細めて俺たちを見た。
「ラブラブなんで」
俺の発言に3人がビックリした表情で俺を見た。
「もう行くぞ」
そのまま蓮の腕を引っ張って歩き出す。
学校に着く頃には普通に4人で歩いていたけど俺的には別に蓮と腕を組んだまま歩いててもよかった。
席に座り蓮が見ていない隙に前田さんの肩を突く。
「コレありがとう」
「まだいいのに」
「知らない事ばっかりで助かった」
「でしょ」
「頑張るわ」
「うん、頑張れ」
軽く話して何事もなかったようにジュースを飲む。




