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88/92

88話

翌朝



「おはよう」

「おはよう」



玄関でいつものように待つ蓮。


友達から恋人になったからと言って何か変わったかと言われれば何も変わった事はない。



「尚」

「ん?」

「好き?」

「………はあ!?」

「俺の事」



違う!全然違う!


変わりすぎてて戸惑うって!



「尚から好きって聞きたい」

「そっそんな事言わねぇよ!」

「…なんで?」

「恥ずかしいだろこんな所でそんな言葉」

「俺は尚の事好きだよ」

「なっ!だから!お前やめろって!」

「ごめんごめん」



蓮を横目で見らながら前を通り過ぎる。


蓮は俺に素直に気持ちを伝えてくれた、だから俺は今日も蓮に愛されてるんだって安心する、じゃあ蓮は?俺が伝えなかったら不安なんじゃないか?



「蓮」

「…ん?」



後ろを歩く蓮の方は見ない。



「今日も好きだから」

「えっはっ不意打ちとか小悪魔かよ」

「は?小悪魔?」



立ち止まって振り向く。



「頑張らないとな俺」



なぜか俺の頭をポンポンしてそのまま歩く蓮。



「なんだよ小悪魔って」

「尚は気にしなくて大丈夫だから」

「気になるだろ!」

「はいはい」



楽しそうに笑っている蓮を見て嬉しくなる。


その後いつものように2人と会い学校に向かった。



「今日ずっと調理実習だよな」

「それな!勉強ないし昼ご飯ハンバーグとか最高かよ!あれ?滝本って家庭科得意だったっけ?俺全然出来ねぇからよろしく!」



前の席の奴に話しかけた俺。


テンションが全然上がらない。


だって1日中家庭科室で休憩ってゆう休憩ないから話せないし別の班だし作ったハンバーグを誰かが食べたり誰かが作ったハンバーグを食べたり協力して作ったりそもそも料理できないから心配だし。


蓮をこっそり見てみたが蓮は移動の準備をしていて俺が蓮を見ている事に気づいていない。



「…はぁ……俺ばっかりじゃん」



絶対蓮より俺の方が好きだと思う。



「準備できた?」



いつの間にか蓮が俺の横に立っていた。



「あぁ!もぅできる!」



急いで準備をする。



「尚?」

「なに!」

「どうした?」

「…何が?」

「料理好きなのにテンション低いなって」

「別に…………料理が好きなわけじゃないから」



蓮に作るのが好きで蓮に食べてもらえるのが嬉しいだけだから別に料理が好きなわけじゃない。



「奥さんの手料理は俺のなのに美味しいハンバーグを他の奴が食べると思うと妬いちゃうな」



耳元で俺にだけ聞こえるように蓮が言った。


心臓がギュッとなって苦しい。

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