72話
「やば!店長にバレる!」
急いでこの場を離れようとした変態が体勢を崩して俺の方に倒れてきたから俺は咄嗟に避けた。
「きゃっ!……ひどい!避けた!」
「そりゃ避けるだろ」
「最低!普通彼女になる人だったら助けるでしょ!」
「大丈夫?」
声を聞いて全身が固まる。
「あっ!すみません!」
「急に倒れてきたから何もできなかったけど」
蓮の服を掴んでいる変態。
「掴ませてもらっただけで助かりました!ってイケメン!あっ!すみません!服破いちゃいました!」
「あー…まぁ気にしないで」
「弁償します!すぐ服選ぶので待っててください!」
変態はすごいスピードで消えた。
「蓮の格好うける!」
拓哉が蓮を指差して爆笑している。
俺は蓮がいつから俺の後に居たのかが気になって蓮の格好どころじゃない。
「これ!今日の服に合うんで着てください!」
「えっあっ大丈夫だから」
「私が嫌なんで!こっちに試着室ありますから!」
無理矢理試着室に連れて行かれた蓮。
みんなで試着室前に移動する。
シャーーーー…
試着室から出てきた蓮を見て唾を飲み込んだ。
「えっ!やば!かっこいい!」
変態が蓮を見て興奮している。
今だけは変態を認めてやろう。
蓮……イケメンすぎる。
「滝本君さっき私の事見捨てたよね」
「だからなに」
「そんなクズ私から捨ててやる!」
「は?」
「私あなたの事が好きになりました!」
変態…………今なんて言った?
「私と付き合ってくれませんか!」
蓮を見つめて告白する変態。
「ごめん」
「何でですか!私可愛いですよね!」
「タイプじゃないし恋とか愛とか気分じゃないから」
「じゃあ待ちます!気分になるまで待ちます!」
「さっきも言ったけどタイプじゃないから」
「絶対にダメですか?私Dカップあります!」
「ごめん」
「……わかりました…でもこの服は破いた弁償なので嫌でもこのまま着て帰ってください」
「わかった」
試着室から出てきた蓮の肩に手をかける拓哉。
「どんまい!さっきの写真撮っときゃよかった!」
「……は?」
「ごめんごめん!」
破れた服を紙袋に入れて持って来た変態。
「本当にすみませんでした」
「もう弁償してもらったしいいから」
「もし気が変わったらっ」
「絶対ないから、ごめん」
「そうですか……わかりました…あっ!クズは私を逃した事絶対後悔すると思うけどもぅ遅いから!」
「後悔しねぇーから」
「マジ最低!」
「じゃあ仕事頑張ってねぇ〜」
拓哉が変態に挨拶をして店を出た。




