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71話

「整いましたよ」

「ありがとうございます」

「…ん?なにか着いてますよ?」

「どこですか?」

「ココです」



どこを触ったかまではわからない。


ただ蓮の顔のどこかを触ったのだけはわかる。



「ありがとうございます」

「蓮さんの肌柔らかいですね」

「そうですか」



恥ずかしくなったのか蓮が顔の向きを戻した。



「はい、もっと触りたくなる肌です」

「自分じゃわからないです」

「言われた事ないですか?」

「ないです」

「では私が初めてなんですね」



隼人さんは窓の俺に勝ち誇った顔をしている。



「蓮の肌もだけど塁の肌も柔らかいよ」



拓哉が2人の会話に割り込む。



「そうなんですか?では塁さんのっ」

「殺すぞタコ」

「冗談です」



笑顔の隼人さん。


俺………泣きそうかも。



「言わないだけで蓮の肌が柔らかい事は俺も拓哉も尚も知ってますよ、ね?尚」

「うん」



うまく返事が返せない。



「塁も思ってたって事?」



蓮が塁に聞く。



「まぁ思ってても口に出して言わないじゃん」

「そっか」



俺には何も聞かない。


前だったら誰よりも先に俺に聞いてたはず。


車は目的地に到着。



「何処か行きたいとこある人」



塁が3人に質問をする。



「俺Tシャツ欲しいから古着屋行きたい!」



拓哉がテンション高めに言った。



「他の意見は?」

「俺は何処でも」

「尚は?」

「…俺も」



帰りたい…今すぐ帰りたい……



「じゃあ古着屋決定!」



拓哉がテンション高く歩き出した。


俺は流れに身をまかせてついて歩く。


店に入り狭い通路を拓哉が先頭で塁に俺に蓮で歩く。



「うわぁ〜コレもいいなぁ〜塁だったらどっち?」

「こっちんが拓哉っぽい」

「じゃあコレ買う!俺らなんか恋人っぽくない!」

「バカ状況考えろ」

「あっ」



拓哉が苦笑いで俺を見た。


俺は少しだけ蓮を確認したけど蓮は服を見ていた。



「俺あっち見てくる」



せっかくのデートを邪魔したくないから自分からこの場を離れる事にした。


2本先の通路で興味もない服を触る。



「あれ?滝本君じゃん!」

「………あっお前っ」

「連絡先交換し忘れたから教えてよ!」

「なんで」

「言ったでしょ?私のこと本気にさせたんだから絶対落とすって!それとお前じゃなくてりなね!」

「教えるわけないだろ」

「尚の知り合い?」



変態の後から拓哉が声をかけてきた。


その声を聞いて後を振り返る変態。



「滝本君の彼女になる予定のりなです!」



変なところを拓哉に見られてしまった。



「可愛い子だけどキャラ強いね」

「こんなに可愛いのに私の誘い断ったんですよ!」

「お前こんな所でなに言っ」

「橋本さん!サボってんじゃないでしょうね!」



何処からか怒り混じりの声が聞こえた。

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