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68話

「なんだよ、言いにくい話?」

「やっぱり何でもない」

「尚のやっぱりは良くない事多いからダメ」

「はっ!?そんな事ないし!」

「とりあえずさっきの公園に着いたし入ろう」

「……うん」



蓮に腕を掴まれ公園に連れ込まれた。



「ブランコでもしますか尚さん」

「うん」



ブランコまで俺の腕を掴んだまま歩く蓮。


掴まれた部分だけが熱くなっていく。



「はいどうぞ」



俺が座ったと同時に蓮は手を離した。


一気に熱が冷めていく腕。



「痛かった?」

「…へ?」

「腕見てるから痛かったかなって」

「全然!」



無意識に掴まれていた部分を見ていたらしい。



「そっか、掴んだままがよかったかな?」

「はあ?ふざけんなバカ!」



何で俺は素直になれない。



「尚は1人で悩むと自滅するから話してほしい」

「…自滅って……」

「言いにくい話?拓哉と塁の事?」

「違う…けどやっぱり俺が言っていい事じゃないかなって思って…だから……俺頑張る」

「尚が頑張る事なの?」

「うん、俺が頑張ればいいだけ」



そうだよ!俺が蓮をメロメロにすりゃいいだけだ!



「こちらにいらっしゃいましたか」

「………隼人さん」



ライバル強すぎじゃない?もう見つかった!



「拓哉さんと塁さんが探していらっしゃいます」

「わかりました、戻ります」



蓮が返事をして歩き出した。


もう少し2人で居たかったなぁ…って思ったら腹が立ってきたから隼人さんの横を通る時少しだけ睨んだ。



「それ睨んでいらっしゃいますか?」



隼人さんの言葉に足を止めた。



「とても可愛いらしい表情だったので」

「…は?」

「尚さんは獲物を狩れないタイプなんですね」

「なにをっ」

「蓮さんに気づかれますので歩いてください」



仕方なく歩き出す俺の後ろを歩く隼人さん。



「伝えてもらっても大丈夫でしたよ」

「は?」

「尚さんが廊下にいらっしゃる事知ってて話をしていましたから、なので私が蓮さんを口説こうとしているって伝えても大丈夫でしたよ」

「なっ」

「私に悪いと思って伝えなかったのですよね?そんな人が良い事していたら蓮さんを失いますよ」



いきなりすぎて頭が真っ白になった俺。



「私は狙った獲物は逃しませんので」

「ちょっとっ」

「尚?隼人さん?」



蓮が立ち止まって振り返った。



「虫が飛んできたので遅くなりました」

「大丈夫ですか?」

「大丈夫です!行きましょう尚さん」



隼人さんに軽く肩を叩かれて意識が戻る。


俺、宣戦布告された?

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