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64話

部屋に戻って息をころす。



「もしもし」

『もしもし』



なんでスピーカーで電話するんだよ!



「さっきの話だけど」

『別れないよ』

「好きな奴いるから無理」

『私が好きだからいいの』

「俺は好きな奴の彼氏になりたいから」

『別に彼女2人でいいじゃん』

「俺が好きなのは1人だから」

『私邪魔しないし』

「逆に今邪魔されてんだけど」



バチンッ……


塁が拓哉の頭を叩く。



「ってゆうか今この時間が俺にとって無駄っ」



バチンッ……


再び頭を叩かれる拓哉。



『なんで私じゃダメなの』

「なんでってっ」

『うまくやってたじゃん私たち』

「うまくもなんも適当に合わせてただけだし正直気を紛らわすためってゆうかヤケ糞で付き合ったってゆうか」



この男……最低なんですけど………



『なんとなくわかってた、でもいつか好きにっ』

「無理だね、最初からその可能性ないから」

『好きなの…….大好きなの………』

「俺が大切にするのは1人だから、今この無駄な時間も大切な人に俺は使いたいんだけど」



好きな人にこんな事言われたら2度と恋愛できないよ。



『もう着くから会って話せない?』

「は?迷惑」

『会ってちゃんと話せたら諦められるかもだから』

「電話で話すだけでも無駄な時間使ってんのに」

『お願い』



塁が拓哉に小声で会って話せと言った。



「友達泊まりに来てるから一緒でいいなら」

『えっ泊まり?拓哉の家に?』

「そう言っただろ」

『2人でっ』

「条件をのめないならっ」

『わかったから会って話したい』

「じゃあ着いたら誰かに声かけて」

『うん』



拓哉が通話終了を押した。



「お前もっと考えて話せよ」



塁が拓哉を睨みながら話す。



「無駄な時間過ごしたくないだけ」

「無駄な時間ってっ」

「俺は塁だけに自分の時間を使いたい」

「だとしても彼女がっ」

「塁が元カノの味方すると余計に腹立つ」

「俺はっ」

「俺だけ見てればいいから、誰の事も考えなくていい、俺だけで頭いっぱいにして」

「あのさぁ、俺ら居るの忘れてない?」

「あーーーそうだった」



この野郎!俺今日3回存在消されたんですけど!



「とりあえず彼女とちゃんと話し合いなよ」



蓮が冷静に話す。



「俺たち居ない方がよくない?」



俺の言葉に拓哉の眉毛がピクリと上がった。



「無理」

「なんで?」

「塁を1人にしたくない、塁を不安にさせたくない」

「1人になんないじゃん?俺らっ」

「違う、俺と離れる事は許さないって事」



俺以上にヤバい……コイツ!!



「気持ちわからんでもないけど少し冷静になれ」



蓮!?お前!!拓哉の気持ちわかるんかい!!?

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