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58話

組の人に聞いてお風呂に入る。



「露天風呂とは聞いてないぞ拓哉」



本格的な露天風呂が民家の風呂にあるなんてね。


湯に浸かりながら空を眺める。



「まじで旅行に来たみたいだな」



ガチャ……バタン…タッタッタ………


えっ…誰か入って来た?



「すみません入ってます」



聞こえないのか返事はない。


曇りガラス越しに人影が見えるから確実に誰か居る。



「すみません!拓哉の友達なんですけどまだ俺入ってます!急いで出るので待ってください!」



バシャーーーン


急いで立ち上がる。


ガラガラガラ……



「へ?」

「着替えとか何も持たずに行ったろ、持って来たついでに入る事にした、別にいいだろ」



下にタオルを巻いた蓮が出て来た。



「ヒャッ!ヒャア!」



急いで湯に浸かる。


見られた?俺の大事な息子見られたか?



「入る前に声かけろよ!」

「別に俺らの仲だろ」

「はっ?はぁぁあ?」



入る前に軽く体を流す蓮。


色白で少し筋肉質な体。


ドキッ……ドキッドキッ…………………



「……やば」



苦しくなって急いで背を向ける。


ペチャッペチャッ……チャポン……


1人分のスペースを開けて蓮が座った。



「露天風呂すごいな」

「だっだよね」



さっきの事もあって気まずい。



「あっ!ぁぁあ!あの星他より光ってね!」



とりあえず関係のない話題で時間を潰そう。



「え?どれ?」

「あれ!あそこにっ…えっ…今光ってたのに目の前で消えた!えっ!なんで!?消えたんだけど!!」

「見間違えかUFOか星の命が尽きたか」

「星の命が尽きたとか雰囲気壊す事言うなよな」

「雰囲気って?なんの雰囲気」



確かに雰囲気ってなんのだよ。



「ってゆうかさっきの何」

「さっきの?お前も何か見たんか!」

「キス」

「………キス?」



まさか拓哉と塁の奴!だから見える場所でイチャイチャすんなって忠告してやったのに!



「見たんだ、まぁそうゆう事だよ」

「……………は?」

「蓮も言ってただろ?雰囲気が違うって」

「……ん?……何の事」

「えっ?拓哉と塁じゃないの?」

「拓哉と塁?」

「えっ違うの?」



ジッと俺の顔を見たまま動かない蓮。



「おーい、フリーズ?」

「……はぁ………人の事考えてる余裕ないから」

「ん?なに?人の事?」

「隼人さんの事好きなわけ?」

「………誰が?」

「尚意外に聞いてないんだけど」



………………俺?



「えっ!なんで!?」

「隼人さんの事イケメンって言ってたもんな」

「確かに言ったけどあれはっ」

「尚は誰とでもキスするんだね」

「はあ?んなわけっ」

「隼人さんとキスっ」

「なんだそれ」



勝手に勘違いして何で俺ディスられてんの。



「嫉妬?もしかして嫉妬してんの?」



蓮を煽る。


俺の目を見たまま何も言わない蓮。

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