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56話

「なっ尚!これは違って!」



押し倒されたまま焦った様子で話しかけてくる塁。



「お2人とも大変大人でいらっしゃいますね」

「あははは、必死すぎて塁しか見えてなかった」

「拓哉くん後で1発殴らせていただきます」

「なんで!?」

「とりあえず今ここに3人居るって事は拓哉の部屋は非常に危ない状況だと思うので俺は戻ります」

「あーー俺たちは………ってゆうか俺は無理だ」



拓哉が無理と言いながら何かに視線を移した。


拓哉の拓哉が巨大な拓哉に。



「俺も………ごめん」



塁の塁も巨大に。



「そりゃそうですよね、あんな雰囲気で巨大にならない方が変だと思います、なのでお2人でごゆっくりお過ごしください、ただココは人目につくと思いますので場所を考えたほうがいいと思います」

「尚、ごめん」



塁が傷ついたような顔で俺を見ている。


存在消されて傷ついてるの俺の方なんですけどね。



「でもいい刺激になったじゃん」



拓哉がニヒルに笑いながら俺を見ている。



「お前子供すぎるからさ、今のままじゃいつまで経っても進展しないじゃん、今お手本見たんだから蓮の事押し倒して俺らがしたようなキスしかけてみたら」

「タイミングが合えばな」

「ちなみに隼人は狙った獲物は逃さない奴だから、猫みたいに見えて実はライオンだからね」

「そんな事もう気づいてるよ」

「じゃあ早く戻った方がいんじゃない」

「そんな事知ってるって」



急いで立ち上がり拓哉の部屋まで走る。


ドアの前で息を整えてドアを開ける。


ガチャ……



「ごめんごめんトイレ前で話し込んじゃ……は?」



2人が俺を見た。



「………なにやってんの」

「ん?コレはっ」

「意味わかんないんだけど」



足を伸ばして座っている蓮の膝の上に隼人さんが蓮と向かい合う形で座っている。


顔も体も10cmくらいしか距離はないし隼人さんは胸くらいまで服を捲り上げてる状態だ。


もう今からやるやつやん。



「3人が居ない時に隼人さんとっ」

「隼人さんと何」

「筋トレの話になって」

「……は?」



筋トレ?意味わからん。



「隼人さんめっちゃ鍛えてるらしくて毎日筋トレやってて腹筋とかバキバキってゆうから触らせてもらって腹筋のやり方教えてもらってたんだよ」

「腹筋のやり方?腹筋くらいわかるじゃん」

「違う違う筋肉にちゃんと効く腹筋のやり方」

「膝の上に乗らないとできない腹筋なんだ」

「初心者が1人でやると酷い筋肉痛になるらしくてしばらくは足を固定してやったほうがいいって」

「ふーん、じゃあなんで隼人さんは上脱いでるわけ」

「腹筋見せてくれるってっ」

「尚さんもやってみますか?」

「俺は大丈夫ですってゆうか2人も帰ってくるし邪魔だろ、晩飯の片付けもしないとだし」

「あっそうですね、蓮さんとの会話が楽しくて自分の仕事を忘れてしまいました、今すぐ片付けますね」



蓮の膝の上から立ち上がりテーブルを片付け始める隼人さん、俺も一緒に片付けをする。

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