53話
「塁も料理するんだね」
あえて蓮の話には触れない作戦。
「ホットケーキとか野菜炒めくらいならできるけどって言っても野菜炒めも切って塩胡椒くらいだけど」
「俺は全然、家の連中がなんでもできる奴ばっかだから俺がする事ないんだよね」
「金持ちアピールかよ」
「俺も全然料理できなかったけど最近始めようと思ってラーメン買ったり食パン買ったりしたよ」
「あれ?蓮って一人暮らしだっけ?」
拓哉が何か考えならが蓮を見る。
「違うけど両親が忙しいから基本1人なんだよね」
「じゃあ今度泊まりにっ」
「えっ無理」
「なんで!いいじゃん!親友だろ!」
「身内しか家には入れないから」
………俺身内だっけ?
「えっでも尚っ」
「料理担当だから特別枠」
「じゃあ俺も何かっ」
「拓哉って何ができる?」
…………シーーン……
「俺に出来る事は……ない…蓮が出来ない事で俺に出来る事が何も無いなんて…そんな……」
「拓哉が蓮に出来る事がなくても拓哉が俺に出来る事はあるから大丈夫、そんな事より早く食べよう」
塁の言葉を聞いて嬉しそうに塁を見る拓哉。
しばらく焼いて食って時間を過ごした。
「ぷっ、タレついてる」
塁が蓮の顔見て笑う。
「俺?まじで?」
「ココ、以外と蓮って抜けてるよね」
塁が蓮の口元についたタレを指で拭き取った。
そのタレ食べたら殺すよ……って思いながら塁を見ていたら拓哉が塁の手を掴んで指ごと口に入れた。
「なっなにやってんだよお前!」
塁が動揺している、こんな塁は貴重だ。
「えっだって舐めるでしょ」
「はっ!?舐めるわけないだろ!」
「ティッシュで拭いてた?」
「普通拭くだろ!」
「そっか、ごめん」
唖然とする蓮と俺。
「じゃあ俺のだったら?」
「はあ?」
「俺のだったら拭いた?舐めた?」
「知らんし!」
ってオイ!今お前蓮の口元のタレ食べたよな?
……………マジでぶっ潰す!!
拓哉を睨む俺。
「ご愁傷様です」
「なんで…………あっ…違う違う!」
俺を見て焦る拓哉。
「なんか2人雰囲気変わったよね」
蓮が塁と拓哉を見ながら言った。
「別に」
頑張って普通のフリをする塁。
「どんな感じが?」
興味津々な拓哉。
「なんか時々イチャイチャしてる感じ?」
「へぇ〜でも元々仲良いからなぁ〜」
「拓哉が塁に対してなんか違う感じかな?」
「俺?俺かぁ〜なんでかなぁ〜」
蓮に嬉しそうに答える拓哉。
「全然前と一緒だから変な事っ」
「一緒?……そうだよな、一緒だよな」
塁の言葉に元気を無くす拓哉。
コンコンコン……
「隼人でございます、何か追加などありますか?」
「まだ何かいる?」
「俺はもう大丈夫」
「俺も」
「俺も」
「別にもう大丈夫、あっ隼人は食った?」
「はい、ほぼ食べ終わりでございます」
「ほぼ?じゃあまだ食えるよね?」
「えっまぁ…はい」
「じゃあ隼人も一緒に食おうぜ」
やっぱり拓哉ぶっ潰す!!




