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刀武士  作者: ノナ
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第四十九話:錬器殿

  二人は洞窟の入り口で焚き火を囲み、獣肉を焼いた。

  洞窟の奥へと進むと、内部に明るい光が差していることに気づいた。

  それは、爪ほどの大きさで黄金色の光を放つ宝石だった。

  その時、宝探し磁気ディスクの針が激しく動き出した。

  「千年級の中等火・金属性の宝材:耀金宝石。」

  「そして、近くには千年級の中等振磁金もたくさんある。」と、光る宝石の近くには、金色の豆のような石が数多く見えた。

  「これだけの振磁金があれば、この探宝磁盤を修復できる。」

  数日後。

  金泉町の通り、ある巨大な店舗の前には、「聖手煉器殿」と書かれた看板が掲げられていた。

  ここは煉器殿だ。

  煉器殿とは、煉器師が働く場所のことである。

  そして煉器師とは、ボディーガードのような職業の一種だ。煉器師は、宝材を様々な宝器に作り上げることができる。

  しかし、失敗する確率が極めて高く、材料の無駄も多いため、この業界の利益はそれほど大きくなく、難易度も高くない。

  そのため、煉器師は非常に多く、煉器殿も至る所にある。

  「聖手煉器殿」は、金泉町で最大規模の煉器殿であり、内部には多くの従業員が在籍している。藤原桜司が頻繁に利用している場所でもある。

  入り口には、問刀と藤原桜司の二人が立っていた。

  「問刀。」その時、藤原桜司の手には、傷一つない完璧な状態の探宝磁盤が握られていた。

  「これは振磁金を使って、君の探宝磁盤を完全に修復したものだ。修理代については、私がすでに支払っておいた。」

  「修復後の探宝磁盤は、品質が中級品へと向上し、宝物を探知できる範囲も50メートルに拡大した。」

  「ありがとうございます。」問刀は宝探しの磁気ディスクを受け取り、ポケットにしまった。

  「藤原桜司。」その時、花の香りを伴った優しい声が聞こえてきた。

  藤原桜司が顔を上げると、目の前にはピンクの服を着た女性が立っていた。まさに幽桃だった。

  今の幽桃は、恋に憧れる無垢な少女を装い、その瞳には水面の波のように柔らかな光が宿っていた。

  「幽桃さん?」藤原桜司の瞳に浮かんだ笑みは一瞬で消え、まるで他人を見るかのような冷淡な表情へと変わった。

  「何かご用でしょうか?」

  「もちろん、約束を果たすためですよ。あの日、温泉旅館で……」幽桃は言葉を濁した。

  「ふっ」藤原桜司は冷笑した。「あの日のことは、もうすべて思い出した。私たちの間には何もなかったし、それに、君は私の麒麟の鍵を盗んだ。」

  「でも、あの麒麟の鍵は偽物だったわ」幽桃は言った。

  「もし本物だったら、君は私を訪ねて来たりはしなかっただろう。それに、私は猛毒に侵されていた。幸い医者が治療してくれたおかげで、温泉旅館で死なずに済んだ。幽桃さん、君は本当に情に厚くないな」 」藤原桜司は不満そうに言った。怒ってはいないものの、その龍のような顔立ちからは威厳がにじみ出ており、近寄りがたい雰囲気を漂わせていた。

  「あの麒麟の鍵が偽物だったからこそ、私はあなたの本心を見抜けなかったのよ。」幽桃は両手を組み、体をくねらせて、その魅惑的な曲線で再び藤原桜司の興味をそそろうとした。

  「本物の麒麟の鍵を私に渡してくれれば、必ず承諾して、あなたと一緒にいます。」幽桃の瞳には、演技で作り出したような深い情が宿っていた。

  「ふふ、結構です。幽桃様、確かにその姿は傲然としていますが、結局のところ、木川国で三位のランクに過ぎません。私の婚約者は、二位のランクなのですから。」

  「それに、我々藤原家は血戮衆と血の因縁がある。どうして血戮衆の一員と付き合うことなどできるだろうか。そうだろう? 幽桃さん、あなたは山木群の血戮衆の頭領だ。あなたの徽章は、銅色の両刃の斧のはずだ。」

  ここまで話すと、幽桃は嘘を見破られて恥じ入るどころか、演技をやめ、その優しい態度は冷酷なものへと変わり、血の匂いを漂わせた。

  まるで魅惑的なピンクの花が、突然とげを露わにし、誰も近づけないようにしているかのようだった。

  もちろん、その場にいた誰も、彼女に近づこうとはしなかった。

  「もう、あなたが知っているのなら、これ以上芝居を続ける必要もないわね。麒麟の鍵を素直に渡したほうがいい。さもないと、末路は悲惨なものになるわよ」幽桃は笑いながら脅した。

  「藤原さん、それなら、これからは私の視界に入らないでほしい。金泉町は、血戮衆のメンバーを歓迎しない。」

  「ふふ、私が歩む道を、まだ誰も阻むことはできないわ。」

  「藤原桜司、これからが楽しみだわ。」幽桃は冷笑を浮かべると、その視線を最後に問刀へと向け、まるで希望を問刀に託すかのように見つめた。

  そして、その場を去っていった。

  藤原桜司の視線は、たとえ心が動いたとしても、ずっと彼女の背中を追い続けていた。

  「なんと美しい身体だ。惜しい、まるで猛毒の桃のようだ。一度味わえば、命を落とすことになる。」

  その後、藤原桜司はいつものように槍術の訓練を行い、問刀は護衛としてその傍らで見守っていた。

  数日後。

  深夜。

  「ゴロゴロ!」

  空は暗雲に覆われ、月を遮り、数時間にわたって降り続く豪雨に、止む気配は微塵もなかった。

  天山陵墓。周知の通り、ここは蒼都府にあり、藤原家の先祖が埋葬されている陵園である。

  内部の警備は厳重で、一定の間隔ごとに、武器を手にした藤甲兵が配置されていた。

  「ゴロゴロ!」再び、雷が空中で、まるで木々の成長の軌跡を描くかのように走った。一瞬の闇を照らす唯一の光が、下方の異変を浮かび上がらせた。

  見ると、いくつかの高い建造物の上には、黒衣の男たちが横たわっていた。

  また、周囲の塀には、黒衣の男たちがヤモリのように壁に張り付いていた。

  さらに、全身を黒い夜行服で覆い、顔には黒い覆面を被った黒衣の男たちが、まるで盗賊のように隅々に潜んでいた。

  これらの人物たちは、例外なく、全員が盗賊であった。

  おそらく、三十人以上の盗賊が、ここに集結していた。

  彼らの共通の目的はただ一つ、霊園にある麒麟の鍵を手に入れることだった。

  ある謎の依頼人が、この麒麟の鍵を五十億両の金で買い取ると申し出ていた。

  もし運良く麒麟の鍵を盗み出せれば、木川国全体を買い占めるのに十分な巨額の富を手に入れることができる。

  「月も出ず風も強く、暴風雨の中だ。普通なら誰もが身を隠して眠りたがるだろう。だが、大盗賊である私が、あえてこの悪天候の中で盗みを働くとは、誰が想像しただろうか。」

  「こうして不意を突けば、成功の確率は格段に上がる。」そう独り言を呟いているのは、風雁という名の黒衣の男だ。彼は今、岩で造られた建物の屋根に身を潜めていた。

  「ん?」長年の経験を持つ盗賊として、彼の観察力は非常に鋭く、すぐさま周囲の異変に気づいた。「どうやら、今夜は同業者が多いようだ。」

  「今夜は競争が激しいな」風雁はそう判断した。彼は風属性の使い手であり、武道二段上級者だ。腰には短剣を一本下げている。

  突然、一筋の閃光が風雁を呆然とさせた。

  見ると、それは稲妻であり、前方すぐ近く、同じく建物の屋根に潜んでいた盗賊の体に突然落ちたのだ。

  原因は、その盗賊の腰に金属製の短剣がぶら下がっていたため、雷を引き寄せたのだ。

  雷に打たれた盗賊は、二度痙攣すると、すぐに体から黒煙が立ち上った。

  「死んだのか? 恐ろしいな。どうやら、高所では金属類を一切身につけてはいけないようだ。」

  風雁がそう言うと、腰に差していた短剣を地面に投げ捨てた。

  「ガシャン!」金属が高所から落下し、衝突音が響くと、パトロール中の藤甲兵たちの警戒心が瞬時に高まった。

  「誰だ?」藤甲兵たちは全員、武器を構えて包囲し、ランタンで地面を照らしたが、そこには捨てられた短剣があるだけだった。

  「誰のものだ?」藤甲兵たちは互いに顔を見合わせ、首を横に振った。

  「しっ!」突然、隊長が口止めの手信号を送ると、隣の隅を指さした。

  全員がこっそりと近づき、隅に向かって猛烈な攻撃を浴びせた。

  「ドカン!」

  すると、黒衣の男が重傷を負い、地面に倒れ込んだ。

  死の直前、彼は空に向かって罵声を浴びせた。「一体どこのクソ野郎が物を投げ捨てて、俺をバレさせたんだ!」

  その瞬間、高所からすべてを観察していた風雁は、口元を覆った。

  

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