咲良蒼真視点1
今日は春の大会、春期大会っす。
咲良蒼真っす。
今回は自分の視点からなんすけど、面倒っすね、これ。
「蒼真ー、ミーティングだってさー」
「参加するんすか?」
「形だけ」
自分を呼んだのは、胡桃先輩っす。
今、胡桃先輩は代行部員として大会に参加してるっす。
自分は助っ人部員としてっす。
「さて、誰がボラ部なのかなー」
先輩はわざとらしく、依頼者である女子剣道部員を見渡す。
これ、よく受け付け通ったすね。
「……なんかさ、新宿二丁目だね」
「先輩、新宿二丁目に失礼っす」
あれは酷いっす。
男の娘と呼べるレベルではないっすよ。
どっから見ても、ロン毛の男子剣道部員っす。
「あ! 蒼真、よく見て!」
「なんすか?!」
「メイクしてる!」
先輩、そこ気付きたくなかったっす。
しっかりつけましてんすね。
「今日、勝たない試合で良かったっす」
「ほんとにねー。これで勝てとか無理でしょ」
本来なら、参加する試合は全て勝たなければならない。それが条件だから。
今回は、別っすけど。
「美琴の母親って、いつ頃来るんすか?」
「鳴海さん? ミコと一緒に来るって兄貴が言ってたから、試合終わりじゃない?」
「迅さんは来るんすか?」
「兄貴も来るよー。請求書持って」
あ、助っ人及び、代行の請求は依頼終了後その場で、基本部長が徴集するっす。もし、その場で支払えない場合は、二日後に部室にお邪魔するっす。
それでも払わない場合は、料金徴集部の出番っす。




