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お前の全てを奪ってやったぜ。と言われたがほとんど無傷な俺はどうすればいいの?悲しむマネをすれば満足してくれるのか?  作者: 月鈴
第七章 幸せの形・不幸の形

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リゾート施設

【アルメリア視点】


 金星都市ビーナスでの食事が終わり、魔導列車にて移動です。

 今日から結婚式までの期間、寝泊まり出来る施設が用意されてるようですね。

 そちらは海王星都市ネプチューンにある群島をリゾート開発したそうで、今回の結婚式に合わせて一般公開されるリゾート施設のようです。


 魔導列車でそのままリゾートに乗り入れる事が出来る造りになってますね。

 人種も様々な人達がいます。

 私は辺境伯領の生まれなので人種に対しての偏見はありませんが、タイタニア王国の北部ではノースタン神聖国の影響が強いのです。

 ノースタン神聖国は大陸の北側に領地がある宗教国家です。

 この宗教は人族以外許さない選民思想で、数多くの亜人族を奴隷にしているようです。

 そして、今回の招待客の中にもいるんですよね……こういう人達が。

 多分、領民の人でしょうか? 獣人の親子を見て、


「おい、そこのケモノ。何故こんなところにケモノがいる?」


 多分、貴族達でしょうか? みんながそれなりの格好をしてますが、性格の悪さが顔に出てますね。このオジサン達は。

 肌の色が白いから北部の生まれっぽいですね。

 あまりの見苦しさに一言言おうと足を向けましたが……


「おい、お前。何をやってるのだ? この国では種族差別は禁止されていると散々、注意されてるはずだが……どこの田舎モンだ?」


 獣人族の兵隊さんがパトロール中、騒ぎを聞きつけてやってきた。


「なんだ? またケモノか? この国は動物園か? ケモノ臭くてかなわない……」「本当にそうですな〜」「エレガントな我々が〜」


 貴族らしいオジサン達は鼻をつまみながら、獣人の親子と兵隊さんにイヤな顔をする……


「ママぁ〜、なんであのオジサン達は鼻を押さえてるの? 鼻血?」


「そうね〜。あのオジサン達はここが自分達の国と勘違いしているのよ……アナタも勉強頑張らないとそんな事も分からないオトナになってしまいますよ」


 集まっていたギャラリーは親子のやり取りを見て、勘違いな貴族のオジサン達を嘲笑う。


「無礼者共、ケモノの分際で……ノースタン神聖国の

 コノモ子爵様に向かって……」


「なんだ、やっぱり田舎モンじゃないか。お国の名前にビビってくれる住人はここにはいないぞ……」


 獣人兵隊さんはヤレヤレとため息をついている。


「ノースタン神聖国は大国だぞ。田舎モンはお前達だろうが。ケモノが……」


「ハァ、大国の貴族様は他国でのルールに従わず自分達の国のように振る舞うのですね。非常に野蛮で傲慢ですね。それに魔導列車を見ても技術差も分からないとは……だから田舎モンと言われるのですよ」


 ノースタン神聖国のコノモ子爵は顔を真っ赤にしている。こめかみの血管が浮き上がりピクピクとしている。

 この貴族達の周りには護衛騎士だろうか? 剣を帯剣した者達がニヤケながら見ていた……


「お前達、やれ」


 貴族達は護衛騎士達に民間人含めて痛めつけるように命令した。


「ハァ、これでノースタン神聖国の貴族は何回目なんだ? 碌でもない国だな……」


 獣人兵隊さんはため息をつきながら斬撃を避けている。

 それだけでなく一般人のはずの獣人親子も、護衛騎士達を圧倒してすぐに制圧してますね。

 子供まで? というか不知火の【繭】にも強い子供はいるのだから、魔の森に住む彼等は並の騎士など相手にならないのでしょうね。


 あっと言う間に騎士達は抑えられて、魔導ライセンスの転送魔法で監獄へ飛ばされていた。

 この魔導ライセンスには犯罪を犯した者を監獄に送る転送装置にもなっており、こういう事態に対応できるように……

 私達が出る幕もなく解決してしまいましたね。



 一悶着ありましたが魔導列車の駅から外に出てみると……

 眩しい太陽が照りつけて肌をジリジリと焼きつける。

 目の前には透明度の高い海に白い砂浜、心地よい風が頬をかすめていく。

 人々の笑い声が青い空の下に響きます。

 そして、反対側を見ると……火山?

 山から煙が出てますね。

 島の規模はそこまで大きくは無さそうですが、近くに見える島が多いですね。

 勇者パーティーメンバーもウキウキしたような感じで、足取りも軽く宿泊施設に案内してもらいました。


 リゾート施設と呼ぶのに相応しく、島の中でも一番大きくて高い建物に案内されました。

 その建物の中でも一番豪華な部屋が、私達勇者パーティーが使っても良い部屋みたい……

『ロイヤルスウィート』この部屋はお金を払えば泊まれるというわけではないらしい。

 サウス領の中でも特別なお客さんだけに案内される部屋。その中でも最上級……


 使われている家具は全て高級、設置されてる魔道具も非売品を含めて高性能。

 部屋の中には部屋が六部屋に分かれている。

 テラスから見えるオーシャンビュー。波の心地よい音が落ち着く空間を演出してくれてます。

 そして目玉の源泉掛け流しの温泉まで部屋についている。当然、海を眺めながらの露天風呂。これにはみんな大喜び……

 最上階を全て使っての特別仕様……


 中庭はプールが設置されて宿泊客に解放されていますね。

 ここまでの施設は世界広しと言えど存在しません。

 最上階客には専属コンシェルジュが付き快適な宿泊を約束してくれてます。サイコ〜ですね。

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