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お前の全てを奪ってやったぜ。と言われたがほとんど無傷な俺はどうすればいいの?悲しむマネをすれば満足してくれるのか?  作者: 月鈴
第六章 魔の森開拓

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ギルドに対抗する組織

 この後はヒゲ面マスターをぶっ飛ばして自分の女を大切にしろと説教する。

 結局はこのヒゲ面マスターとムンムン受付嬢ロザリーは不正がバレて、財産没収と犯罪奴隷落ちに商業ギルド・生産ギルドのマスターは寒い地域に左遷された。

 見送りに来た人はいなかったらしいよ。

(ギルドマスターの奥さんが後日、違う男の人と腕を組んで歩いてたってな……女の人は割り切るの早すぎ!!)



 これはほんの一部。冒険者を続けながら各地のギルドも周るが……どこも似たようなモノ。

 これなら俺達が新しい仕組みを作って人々の役に立つような団体にしなければね。




 各種ギルドとは……本来はその職業に関係ある人や物を守護して利益を確保する為に生まれた組織。

 そのギルドも長年権力の座にアグラをかき不正をして、私腹を肥やしてきた。心ある者はその不正の前に失望して去っていく。


 ヨツバ総合商会はそんな心ある者達を集めて保護している。その者達は自分の職業に誇りを持つ者達なのだ。

 本物の職人達が活躍の場を得られたら『水を得た魚』のように活躍しだす。

 これがヨツバ総合商会がさらに利益を生み出したお抱え職人集団だね。

 ギルド側も買収しようとしたり色々やってたけど、元々がギルドを辞めた人々だからね。

 結果は……ねぇ。


 そんな彼らをようやく表舞台に出す事が出来るね……

 その為にギルドに代わる彼らのフィールドを用意しなければね。というかギルドに対抗する組織の立ち上げる。



 〘レギオン〙と名付けた。軍団を意味する集団。

 この組織は冒険者レギオン、商業レギオン、生産レギオンと呼ばれている。

 このレギオンが結成された事により世界各地の(しいた)げられてきた人やこれから職人になろうとしていた新人候補達の勧誘も始まりさらに首都ソラリスを目指す者達で旧領都はあふれていた。

 この状況にヨツバ総合商会と冒険者クラン不知火はレギオン以外の取り引きを全て凍結した。(あくまでギルドだけ、個人は別ですよ)

 サウス領首都ソラリスを中心地とした新たな経済圏での活動をしていく。


 この状況に慌てたギルドだが人材の流失に歯止めをかける手立てがない。連日会議という罵り合いが続き時間を無駄に浪費していく。

 ユリウスがこの状況を見ていたなら〘日本の会社でやってる、いつまでも答えの出ない会議みたいだな〙とか言うだろう……

 これが世界中で起きていた。金儲けとワイロにまみれた老害にこの流れを止められる者はいない!! 

 一番混乱したのは所属している一般ギルド員だろう。

 その混乱が『ギルドに変わる新しい組織』のウワサを拡散させてさらにギルド脱退者を出していく。


 そして、レギオンの加入希望者もサウス領旧領都に集まり移住希望者と同様に自分達の実力を磨きながらチャンスを伺う。

 ギルドとは正反対にヤル気をみなぎらせ努力する人達。

 その熱量が周りにも伝染していくのがよく分かる……


 そして、現在は広場てわレギオン入団の結果発表が行われている。

 レギオン入団の許可が出た人達が喜んで抱き合う。

 惜しくも落ちた人は涙して、次こそはと闘志をみなぎらせる。

 その中で広場の中央……壇上に向かう人がいる。

 あっちこっちから歓喜や失意の感情が入り混じる中、真っすぐと目的地を目指しながら……

 そして壇上に立つと周りを見渡して、自分が与えられた役割の重さとそれ以上のやりがいを感じながら話しを始めた。


「皆さん、合格した人はおめでとうございます。残念ながらダメだった人は諦めず頑張って見て下さい。

 まずは自己紹介をさせて貰います。私はクリスティと申します。今回発足されたレギオンの総合マスターに就任しました。でも、一番偉いわけではないですよ!! 私はレギオンを運営する上での責任者ですから……」


 レギオンの責任者にあの時の冒険者ギルドで受付嬢をしていたクリスティさんを抜擢していた。

 あの街を出る時にスカウトして冒険者としても、商人としても、生産者としても頑張ってある程度まで実力をつけたクリスティさん……今回のレギオンを任せるのにうってつけだったのだ。

 まさにシンデレラストーリー並の成り上がりにクリスティさんの半生を語った内容はレギオンに対しての期待を膨らませる材料になるのだった。


「……というわけで皆さんも頑張れば一介の受付嬢だった私みたいに成り上がれる機会がたくさんあります。私達と世界を作っていきましょう」


 盛大な拍手と共に壇上から降りるクリスティはあのヒゲ面マスターに何も言えなくなっていった姿は想像出来ないくらい堂々としたモノだった。


 今後はこのレギオンがギルドに代わって人類を一つ上のステージにあげてくれるだろう。

 汚職や不正にまみれた老害がはびこる古い組織はどのように生き残れるのか分からない……




 そして、ユリウス追放劇から約一年数ヶ月、イスマリ王国とハマト王国の軍事同盟とタイタニア王国の戦闘は一次的に停戦になる。

 その裏にはサウス領の使いがいて立ち会いのもと結ばれるのだった……

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