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お前の全てを奪ってやったぜ。と言われたがほとんど無傷な俺はどうすればいいの?悲しむマネをすれば満足してくれるのか?  作者: 月鈴
第九章 新たな同盟相手

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リサム連峰のメタルワーム

 リサム連峰にあるゾルデ洞窟国の国王陛下から、鉱物資源の採掘を邪魔するワームの特殊個体『メタルワーム』の討伐依頼を受ける事にした。

 しばらくゾルデ洞窟国に泊まりメタルワームの出現場所や、状況などを聞き込みする為に滞在する。

 国王陛下はそんな俺達に城の中の部屋を貸してくれて、そこを拠点にしても良いと用意してくれた。


 タチヤーナ姫に部屋まで案内してくれた。

 身長が低いドワーフの部屋は、当然それに合わせたサイズになっている。俺は最初に訪れた時は、そこら中で頭をぶつけた。注意してない時に頭をぶつけるのって、アレはものすごく痛い。しかも頭に気をつけると足元が……この繰り返しになってしまう。


 それを流石は、職人軍団のドワーフだね。俺達に合わせて、リフォームしてくれたんだ。そして案内してくれた部屋は、俺達に合わせてくれた部屋になっている。

 ちなみに正門や主要な扉などは、大きいから問題ないんだよ。


 俺達は用意してくれた部屋を拠点に、二手に分かれて情報収集をする事にした。俺とユキミ・サミーとエリアのペアだ。

 二手に分かれた俺とユキミはお酒好きなドワーフが集まる酒場を中心に、情報を求めた。


「よお、今日もやってるな。どうだい最近は……」


 俺は用意した酒を注ぎながら、話しかける。気を良くしたドワーフのオヤジは、


「ダメだな、坑道は使えないぞ。メタルワームのせいで、中がメチャメチャになってる。いつ落盤が起きるかも、分からない状況だぞ。坑道にはいるなら、覚悟が必要だな」


 少し気落ちした風な感じだが、コップに注がれたエールを一飲みにしたから再度注いでやる。


「そういえば襲われた人って、大丈夫なんですか?」


「おっと、すまねーな。襲われたヤツは、カスリ傷程度だから大丈夫だ。それが不思議でな、メタルワームに襲われた時に、その辺の道具を投げつけていたら……気が動転してたらしくてな、投げた道具が明後日の方向に飛んでいったらしいんだ。それが壁にぶつかって、派手な音がしたら反応したらしくてな……」


 オジサンはまだベラベラと話しているが、なるほどね。地中の生物は目が無いって、聞いた事があるな。メタルワームもその可能性がある。反応は音だけかな? 後は振動とか? それが分かれば、かなり有利になるな。


「……たからよ、俺は言ってやったんだよ……」


 酔っ払いからの聞き込みって情報が貰えるから嬉しいんだけど、その後は長話に付き合わされる。

 これがかなりシンドい。大抵が自慢話になってからが……オジサンの自慢話ほど、退屈で苦行はないよね。気がついてくれ、全く興味ないから。

 ドラ○エとかもよく酒場とかで情報収集してるけど、その後で本当は絡まれてるはず。やっぱり勇者ってすげー。酔っ払いに絡まれる勇者……勇者ワルツなら普通に『ツマラナイ』とか言いそうだな。


 俺は隣を見るとユキミは耳をペタンと折りたたみ、嫌そうな顔をしていた。その気持ちよ〜く分かるよ。


 その酒場巡りを数日かけて廻った俺達は、本当にグッタリとしていた。本当にドラ○エの勇者って勇者なんだな。俺は立ち寄る街で必ず酒場に情報収集に行く事は、無理だと分かった。『転職者』で良かった。ユキミも途中で、心が折れそうになってたな……(全国のオジサンは気をつけよう。その自慢話は若者は求めてないよ。気がついて)



 一方でサミーとエリアは様々な工房などを廻っていたらしい、流石だ。技術者同士なら、情報も出てくるだろうからな……と思っていたらエリアがグッタリしている。聞き込みは職人達だろ? なんで俺達みたいな感じになっているんだろう?


「どうした? なんでエリアは俺達みたいに、疲れ果ててるんだよ?」


「貴方様、助けて下さいな。サミーは楽しそうに話をしてましたが、鉱石の特性などを永遠と何時間も……終わったと思ったら、鍛治の仕方でまた数時間も……終わったと思ったら、武器の扱いで数時間も……私はもう無理ですわ」


 あー、そっちだったか……自分の興味あるものなら平気だけど、そうじゃないモノの話をされるのもキツイよね。恐るべしエルダードワーフ。

 サミーだけがなんで皆がゲッソリしているのか、分からなそうだった。そういえばアンタもエルダードワーフだったな。


「んで、どうだった? メタルワームの情報は?」


「ん? 僕達が聞いていたのはメタルワームが好んで食べている鉱石なんだよ。その特性が外殻に出ているのではと、仮説を立ててみた。そうしたらビンゴだよ。ミスリルを好んで食べてるみたい。坑道でミスリルが、取れなくなってるらしいから」


 おー、なるほどな。確かにミスリルの特性なら硬いから、物理的に攻撃するエルダードワーフが苦戦するかもな。でもミスリルかぁ……魔法抵抗力もある金属なんだよね。やっぱり『魔闘技』が無いと厳しそう。


「なるほど、他はなんか分かったか?」


「はい、貴方様も多分情報があったと思いますが、メタルワームは複数居る可能性が高いですわ」


 やっぱりか……そう、目撃者や襲われた人などに話を聞いていくうちに、外殻の色が違う事に気がついた。

 まぁ、変色した可能性もあるけど……複数居る方がしっくりくるし、最悪を想定して動いた方が良いと思う。


 こりゃ、想定以上に厄介な案件みたいだな。でも、鉱石のプロフェッショナルのサミーがいて良かったかもな。俺達は数日休み討伐を開始する事にした。


 そう、数日休まないと癒えないんだ心のキズが……

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