第十七話・裏:ロボ子′sキッチン開幕なのにぇ
掃除完了から約30分後。
一息ついたところで、外部マネージャーは話を切り出す。
「……これ、まだ食べられますね」
「えっ?どれ~?」
「昨日が賞味期限のジャム、解凍済みの餃子、あと“開封済み未使用”のご当地調味料…」
「それ、全部“判断できないゾーン”だったやつ~」
「じゃあ、僕が料理してみましょうか?」
「えっ!?料理できるの~!?」
「簡単なものなら。せっかくなので、破棄せずに使い切りましょう」
「じゃあ、ロボ子キッチン開店~!」
キッチンに立つ外部マネージャー。
・冷凍餃子(解凍済み)
・ジャム(昨日まで)
・ご当地味噌だれ
・冷蔵庫の奥から出てきた卵とチーズ
「まずは、餃子を焼いて…味噌だれでアレンジしてみます」
「味噌だれ餃子~!おいしそう~!」
「卵とチーズは、ジャムと合わせて“甘い系オムレツ”にしてみましょう」
「それ、デザート!?主食!?どっち~!?」
「……どっちでもないです」
ロボ子さんは、ソファで実況風にコメントを入れながら、スマホで撮影していた。
「ロボ子キッチン、開店してます~。本日のシェフは、外部マネージャーさん~」
「撮ってるんですか!?」
「みこちに送る用~。“罰ゲーム代理で料理までしてる”って~」
「……それ、余計な報告では」
30分後。
・味噌だれ餃子
・ジャム入りふわとろオムレツ
・冷蔵庫の残り野菜で作った即席スープ
「できました」
「すごい~!見た目がちゃんとしてる~!」
ロボ子さんは、餃子をひとくち食べて、目を丸くした。
「……おいしい~!味噌だれ、正解~!」
「ジャムオムレツは…ちょっと冒険でしたが」
「甘くてふわふわ~!これ、朝ごはんにしたい~!」
「スープは…冷蔵庫の“忘れられた野菜”で作りました」
「それ、名前が切ない~」
食後。
ロボ子さんは、たい焼きをもう一つ差し出した。
「これは“料理ありがとうたい焼き”~」
「えっ、またたい焼き?」
「みこちから“予備”って渡されてたの~。“何かあったら追加で”って~」
「……たい焼きの数だけ、みこちのPONがあるってことですね」
「うんうん~。それ、今日の名言~」
ロボ子さんは、満足げにソファに沈みながらつぶやいた。
「みこちの代わりに来てもらって、掃除して、料理して…外部マネージャーさんって、万能だね~」
「……それ、褒められてる気がしないです」
「またレンタルしたいな~」
「それは…神楽坂さんに相談してください」
こうして、“ロボ子さんの部屋片づけ&調理任務”は無事終了した。
だが、外部マネージャーはまだ知らなかった。
先程送った動画が、ホロメンのディスコード・タレント鯖にアップされていたことを…
それを見たホロメンから、次の“レンタル依頼”が届いていることを――




