表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ガテン系の女 愛より、恋より、修業中  作者: うらら桜子(旧 咲良ヤヨイ)
115/140

複雑で難儀 5


 


 汗臭い体を気にしながら、帰宅すると。

 千香良は風呂場に直行。

 入浴剤を湯船に落とすとライムの香りが清々しい。


 そして、顔、髪、体と洗うと、湯船に浸かって1日を振り返る。

 完全装備で臨んでも手の甲は薄らと焼けていた。


 今日は昨日よりも更に、次から次へと目まぐるしかった。


 そのせいか、龍太への思いも薄れた。

 告白して玉砕したわけでもない。

 ケロッとしたもので、今は龍太と乙葵のロマンチックな展開を期待しているぐらいだ。

 

 だいたい、千香良には三上と言う恋人がいる。

 

 ラインの返信が来ないのは不安だけれども、オーストラリアは開放的な国だ。

 きっと、新しく知り合った人達と今を楽しんでいる。

 千香良も、それは、それで良いと思う。

 

 違うタイプを好きになると、以前どこかで聞いた……

 龍太に欲情した後ろ暗さが千香良を寛大にさせている。


 それと、考えてみれば三上は龍乙(たつおみ)の父親が誰であろうと黙認するだろう。

 友人関係も広く浅く。

 他人に干渉しない。

 多分、姉に対しても同じだ。


(そうだ!高城さんの車の中で聞いた歌だ……)


 思い出した記憶が呼び水となり連鎖する。

 

(門前の小僧……) 


 千香良は今日の心残りを思い出す。

 高城に聞きたいことが沢山あった。

 けれども、どうしても上手く話を切り出せなくて、後悔していた。


 高城は龍太と仕事に対するスタンスが違う。

  

『仕事は楽しくないとね……』 


 仕事の間に何度も聞いた。

 高城は常時、千香良に冗談めいた話を振ってくる。

 千香良も常に笑っていた気がする。

 それなのに、いつもよりも仕事が捗った。


 それに引き換え龍太はオンとオフのギャプが極端で、仕事中の無駄口を許さない。

 千香良はどこか顔色を伺っている。

 他人に気を遣わせるのは子供の証拠だ。 


 ほぼ1日、高城と一緒いたお陰で龍太が少し幼稚に思えた。

 

 龍太に対する気持ちの変化にも影響があったに違いない。

 千香良の乙女心は複雑で難儀だ。


 そして、よくよく考えると、高城の話は現場での失敗談ばかりで、千香良は建物の出来るまでの工程を沢山覚えた。


 ほぼ1日、高城と一緒いたお陰だろう。

 龍太が幼稚に思えてきた。 


(明日も、高城さんと来ないかな……)


 千香良は高城と明日も会いたいと思った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ