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……本当に領主だったのね

本当に酷いと、本人の予想を超える場合が多々有ります。

 


 救けようとしたエルフは、俺達と距離を取ると怒りの形相で精霊魔法を放とうとした。


「待って!」


 しかし、セラが俺達の前に出て制止の言葉を放つ。


「……何故?」

「確かに私は奴隷よ」

「それなら!」


 再び精霊魔法を放とうとするが……


「違うの! 確かに私は奴隷よ。 でも、貴女が思い浮かぶ様な酷い扱いを受けて無いの!」

「……」


 俺はセラの前に立ち、言った。


「確かにセラは俺の奴隷だが、扱いとしては対等な関係の冒険者仲間として接している。

 だから、モンスターに対しての肉壁に、新しい薬の実験体や、夜の奉仕をさせていない」

「本当よ」


 セラが追従した。


「……本当みたいね。 ごめんなさい」


 セラの言葉を信じたエルフは謝罪した。


「構わない。 同胞であるエルフの首に奴隷紋が付いていれば、反射的な行動に出るのは当たり前だ」

「改めて謝罪するわ」

「貴女からの謝罪を受け取る」

「ありがとう。 私はリアラよ」


 この後、俺達も自己紹介をした。


「それで、リアラは何故、倒れていたの?」

「実は……」


 リアラの話の内容は、彼女の故郷であるエルフ国の王都に強大なモンスターが現れて暴れているらしい。

 自国の防衛力と均衡しているが、それが何時崩れるか分からない状態で、エルフ国の女王は重要な判断を下した。


「それが、エルフ族以外の種族から助力を得る事か」

「……はい」


 そして、街道脇で倒れていた理由は、幾ら女王の命令や自国の民の為とはいえ、他種族への助力なんて、どうすれば良いか分からなくて混迷した結果、寝食が疎かになり身体が耐えられなくなったからみたいだ。


 そして……


「……グゥ~」

「さて、食事にしようか」

「……は、はい」


 リアラは、きちんと食事をした為に、満腹から来る睡魔に勝てず、程なくして寝た。


 ……数時間後に眠り姫が目を覚ました。


「……は!」

「リアラ、起きたか」

「……」

「とりあえず、温めたタオルで顔を拭くが良いよ」

「……ありがとうございます」


 さて……


「行こうか、リアラ」

「何処へ?」

「勿論、リアラの故郷であるエルフ国の王都へ」


 リアラが寝ている間に、舞達からは同意を得ているから問題無い。



 ~回想・ルカside~


「どうする?」

「それ、聞くの?」

「そうよ、ルカ」

「ルカ様の意見に従います」

「エルフ国へ行くのじゃ!」

「お願いします!」

「まあ、冒険者として、また領地経営者としてもエルフ国との交流は大事だからな」

「本音は?」


 舞、分かってて聞いているな。


「単純に、エルフ国の王都に行ってみたい」

「決定だね」

「決まったわね」

「決まりましたね」

「決まったのじゃ!」

「ありがとうございます!」


 ~回想終了~



 カパラカパラカパラと、リアラを加えて馬車移動を再開したが、エルフ国の王都へは、俺達の領地を通過した方が早い事が分かり、俺達は領地アルファーラの都市を目指した。


 ……数日後に都市アルファーラに到着した俺達は、そのまま領主館に向かった。


「お帰りなさいませ、ルーカス様」

「エルフ族のリアラだ。 丁重に持て成す様に」

「畏まりました、ルーカス様。

 リアラ様、しばらくお待ちください」

「え、ええ」


 出迎えの挨拶が終わると、其々の持ち場に戻って、俺達だけになるとリアラは言った。


「……本当に領主だったのね」

「信じていなかったのか、リアラ」

「あははは……」

「……全く。 後、3日間は身体を休める為に休日にするからな」

「分かったわ」

「了解だよ」

「承知しました」

「分かったのじゃ!」

「分かりました」

「……分かったわ」


 翌日、余っ程心身共に苦悩していたのか、リアラは朝食の時間に起きれなかった。


「リアラ、良く眠れたみたいだな」

「……ええ」


 因みに、今の時間は日本なら午前11時だ。

 そして、リアラが「あのぅ……」とか「えっと……」とか言ってくるから、俺は善意から言った。


「ちょっと早いが、昼食にしよう」


 舞達は、リアラが起きるまでは戦闘の鍛練をしていたが、先程シャワーしに大浴場に向かっている。


 シャワーを終わらせた舞達と合流して昼食を頂き、昼からは俺達は執務室で事務仕事をこなした。

 王城から派遣された代行管理官が居るから、俺達はしなくても良いが、日本人気質から出来る範囲はやる事にしている。


 その間、リアラはリンとロゼとセラと一緒に散策に出掛けている。



 リアラside


「……アレは買いですね」

「買ってくるのじゃ!」

「リンさんのオススメはハズレ無しです」

「そうなの?」

「はい!」


 そんな事をセラと話している間に、ロゼは4本の肉串を買ってきたわ。


「……合格ですね」

「美味いのじゃ!」

「美味しい!」

「……!」

「美味しいでしょう!」

「ええ!」


 そんな感じで散策していると、人族の男性冒険者5人が声を掛けてきたわ。


「おい。 暇ならオレ達と遊ばないか?」

「お断りします」


 リンさんが、抑揚の無い冷たい声で、即座に拒絶したわ。 


「「「……あ?」」」

「オレが声を掛けてやってんだぞ」

「どう言われようとも、返答は変わりません」

「……どうやら、教育が必要な様だな」


 そう言って、男性冒険者5人は、私達を囲む様に動いたわ。




厳しくも温かいメッセージを待っています!

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