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ご先祖様が聖女様かどうかも疑わしい私が王子様達の獲物にされてます。【第一部完結済み 26話(忍者失格)まで】  作者: クワトロばなな


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111/117

第4部 第25話『シャオハイユ救援使節団と、絶対不可侵の禁酒法』

【賢者の書 ep.117 発生から20日目 ―― 厄災発生予想日まで、あと8日/ミルキーウェールズ出発の日】


ついに、歴史的決戦の地・城塞都市シャオハイユへ派遣される【ミルキーウェールズ シャオハイユ救援使節団】の全容が決定した。


選ばれし者は、国家の威信と民の命を肩に背負う最高峰の精鋭たちである。


【ミルキーウェールズ シャオハイユ救援使節団】


【使節団長】

・全権使節:ゼダル・チュワートス


【ウィザード(大魔導士)陣 ―― 怪物迎撃・総員避難補助】

・ミルキーウェールズ王国第一王子(魔法剣士):シリウス・ランスター

・ミルキーウェールズ書記官:デネブ・アーテュス

・魔法学園ゼンビヤ代表首席:ジョーンズ

・魔法学園ゼンビヤ代表次席:メアリー

・メレンヘア学園代表:ジョニー・ルイデン

・魔法庁長官側近(サドル公爵の右腕):アルビレオ

・魔法庁長官側近:イマイ


【プリースト(聖職者)陣 ―― 超巨大防御壁構築・維持】

・第一聖女候補:スピカ・マセット

・第二聖女候補:ベガ・ドウィン

・第三聖女候補:ヴィンデミア・ブランジネット

・メレンヘア学園校長:ドン・ウイリー

・ミルキーウェールズ司祭:ベクルックス


【護衛・怪物対策・特殊任務補助陣】

・メレンヘア学園生徒会副会長(パラディン):ルスカ・ルマンデイ

・メレンヘア学園生徒会庶務(くノ一):ハダル・ギレス

・メレンヘア学園生徒会庶務(外交官):カノープス・チュワートス

・メレンヘア学園(サムライ):アルタイル・バロワ

・メレンヘア学園(くノ一):ザニア・サスク

・騎士団防衛学園ギルマッシュ(パラディン):オリバー

・騎士団防衛学園ギルマッシュ(パラディン):シャーロット・ガンデッシュ

・要人護衛(パラディン):シーパラ男爵

・要人護衛(パラディン):デルバ男爵


総勢20名を超える大使節団は、熱気と緊張に包まれる王都を背に、一路ミドルドアのシャオハイユに向けて意気堂々と出発した。


一行は馬車に揺られること一日、南の港町ロッコウシーで一泊を挟み、翌早朝には用意されていた最新鋭の高速船へと乗り込んだ。


波を切り裂き、広大な北海を疾走すること三日――。


ついに、シャオハイユへと続く大運河の河口が視界に姿を現した。

『シャオハイユ大運河』。


幅1キロメートル、南北10キロメートルにわたり、海岸線から城塞都市シャオハイユへとまっすぐに連なる巨大な大運河である。


ミドルドアが革命政府へと刷新される以前、この運河はもっと小規模であり、過去の津波被害を想定して「南へ伸びたあと東へと折れ曲がり、東側の海岸線に河口を持つ」という、津波の威力を殺すための複雑な屈曲形状をしていた。


しかし――かつての革命政府の愚かな指導者が、「近年は津波の被害などない」という過信と、経済効率を最優先する身勝手な方針から、当時の学者たちの必死の反対を押し切って運河を直線状に拡張・改修してしまったのだ。


だが、東側に残されていた「かつての旧運河」は未だ塞がれておらず、ミルキーウェールズ一行はこの東側の旧河口から密かに入港を果たした。


緩やかな旧運河を進むと、北側の眼前に、重厚な石造りの大城塞都市『シャオハイユ』の全貌が見えてきた。


甲板の欄干に身を乗り出し、険しい表情でシャオハイユを眺めていたカノープス。

そこへ、艶やかなロングヘアのブロンドを海風になびかせながら、一人の美貌の聖騎士が歩み寄ってきた。


神の加護を受け、あらゆる精神干渉や魅了の術式を無効化する伝説の家柄――騎士の名門ガンデッシュ家の令嬢、シャーロット・ガンデッシュ少尉である。


彼女は魅惑的な紫の瞳を微かに細め、固く結ばれた唇から真剣そのものの面持ちで言葉を切り出した。


「……カノープス中尉。今回の作戦において、一つ極めて重大な『懸念事項』があるのだが……」


(――っ!?)


カノープスは一瞬で表情を引き締めた。

精神干渉を一切寄せ付けぬ不屈の魂を持つシャーロット少尉だ。彼女だからこそ、これから巻き起こる「空からの厄災」について、何か常人には感じ取れぬ不穏な予兆や違和感を察知したのではないか――!?


カノープスはゴクリと唾を飲み込み、声を低くして問い質した。


「……シャーロット少尉。一体、何をお気づきになられたのですか……?」


シャーロットは紫の瞳を真摯にカノープスへ向け、重々しく口を開いた。


「……中尉もご存じとは思うが。ミドルドアは『20歳未満の酒類の飲酒、販売、および携帯』が法律で固く禁じられている。……これ、こっそり酒瓶を持ち込んでも大丈夫だろうか?」


「――やめてください」


カノープス中尉は、コンマ一秒の躊躇もなく即答した。


不吉な予兆でも何でもない、ただの「未成年(※シャーロットは18歳)の酒呑みの個人的な犯罪計画」に対し、カノープスの冷ややかなツッコミが北海の海風に虚しく響き渡るのであった――。

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