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魔物畑で快適ライフ!~生贄にされた少年は掟破りの魔物栽培で快適生活を手に入れる!~  作者: 十一屋 翠
第二章 辺境の生贄

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第27話 やっぱり魔物の王?

『グォォォォォォン!』


 俺の下には無数の魔物達の姿があった。


「こりゃ壮観だな」


騎士団、それに別動隊として活動していた冒険者達が討伐した魔物を横取りし、それらの魔物の素材を埋めたことで一斉に魔物達が生まれたんだが、その数はちょっとした村か町くらいの数だ。


「凄い……これだけの戦力があれば村を一網打尽に出来るんじゃ……」


「なんか漏れてるぞ」


「あ、いえ! 私の故郷は戦士を育てる村なので、その分戦力が充実していますから、攻め落とすには相応の戦力が居るなと思って!」


言い訳が全く言い訳になっていないんですよストレさん。


「一番の心配は食料だな。魔物達にはローテーションで狩りをさせて、飛べる魔物達には人間に見つからない様に上空で警戒して貰おう」


「それなら目の良い魔物と鼻の効く魔物、それに魔力の感知に優れた魔物にも協力して貰った方がよいかと。隠れる事に特化した者もいますから」


 そうか、魔法で隠れる事も出来るんだな。そうなるとアニメや映画で見る様な光学迷彩みたいな透明化する能力を使う奴に遭遇する危険もあるか。


「その辺りは専門家のストレに任せる」


「お任せください!」


「フォルス様、町に情報収集に行きませんか? モメンちゃんが平民の服を仕立ててくれましたから、これで私達も目立たないかと」


 と平民の服に着替えたククミスが町へ行かないかと誘ってくる。

 うん、服は平民だけどそれ以外が明らかに平民じゃないんだわ。

 控えめに見てお忍びのお嬢様。


「討伐隊の活動がこれで終わりなのか、継続して討伐が続くのか探っておいた方が良いかと」


「そうだな。物資の補給を兼ねて行くか」


 情報収集は大事だ。

それに騎乗用の魔物と輸送用の魔物が増えたから大規模な買い出しが出来るようになったしな。


 ◆


「冒険者ギルドで情報を集めてきました」


 買い出しを終え手ごろな食堂で食事をしていると、情報収集に冒険者ギルドに行っていたストレが戻ってくる。


「どうだった?」


「成功です。冒険者ギルドは討伐成功を祝う宴会場になっていましたし、騎士団の方もあれだけの数を倒したのなら魔物の大移動は収束したと判断してギルドへの依頼を完了したそうです」


 顔見知りに見つからない様に顔を隠していたストレは口元の布をズラすと運ばれてきた果実水を一息に飲み干す。


「そうか」


 良かった、これでうちの魔物達が襲われる危険がなくなったわけだ。


「あと、倒した魔物の件でいざこざが起きているみたいです」


「いざこざ?」


「はい。自分達が倒した魔物の死体が盗まれたと文句を言う冒険者達が少なからずいたそうです」


「それって……」


「はい……」


 俺達はそっと下町料理に目を輝かせるククミスに視線を向ける。


「騎士団は気付かなかったみたいですが、魔物討伐が生活と直結している冒険者達は乱戦のあおりで回収できなかった魔物の死体が無くなった事に気付いたらしく、盗まれたんじゃないかと疑っているそうです」


「魔物に喰われた事にはならなかったのか?」


「消えた魔物の死体の数が多かった事と高価な素材になる魔物ばかりが居なくなっていた事で不自然に感じたようです。高価な素材になる魔物は強かったり素材を傷つけないように気を使いますから、その分倒した事を覚えていたんでしょう」


「だから盗まれたと疑っている訳だ。でもそれならギルドで宴会なんてしないんじゃないか?」


「それは即回収しなかった冒険者達の不手際なので。それに手際よく回収していたパーティもいたようです。それで酔いが回った冒険者が儲けたパーティに素材を盗んだんじゃないかと言い掛かりをつけて揉めだしたんです」


 その時点で巻き込まれないように逃げて来たというストレ。

 いや、そりゃ申し訳ない事をしたな。


「ですから酔いから醒めた明日からかなりギスギスする事でしょうね」


 うーん地獄絵図。

 ただまぁ、俺達が素材を盗んだ事はバレてないようでよかった。


「それじゃあ予定通り他の町でも買い出しをして帰るか」


「そうしましょう」


 ◆聖域◆


「何と言う事だ……」


 何日も前から聖域に潜み、鍛えぬいた技術で魔物達の眼を欺き、周辺で一番高い木の上から監視を続けていた男は冷や汗が流れるのを止められなかった。


 魔法で極限まで強化された彼の目は、尋常ならざる数の多種多様な魔物が群れを成している光景を目撃していた。


「魔物の大移動はまだ終わっていない!」


 それは、フォルスによって生み出された無数の魔物達が狩りに向かう姿。

 その数は、到底偶然と切って捨てれる規模ではなかったのだ。


「王家に報告せねば!」

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