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36話

学園に戻ると騒然としていた。

責任問題がどうとかって話が出ていたが死者が居ない事で大きな問題にはならなかったようだ。

おかげで冒険者ギルドはかなり叩かれたらしいが、知った事ではない。


そして二日経って休日の今日はアルトとして冒険者ギルドに向かう。


「というわけで、魔物を操るような事が可能なのか?」


ギルドマスターに問いかける。


「アルト君。実際、操られていたんでしょう?だったらあるんだよ?」


そういう事が聞きたいんじゃないんだが?

この人はちょっとどこかズレている。


「そうじゃなくて、どういう風にすれば操れるのかとかだ」


「とりあえず可能性としては古代の魔道具だね。

 どこかにそういうものがあっても不思議じゃない」


手に入れるのは苦労するだろうけど、と付け加えている。


「でね、今回の件で相手はかなり本気だったとおもうんだよ。

 それが失敗した事で今後過激な方法がとられないとも限らない」


だから注意してほしい。そんな事をいう。

が、どう注意すればいいのか分からない。


「わかった。注意しておくが・・・」


守り切れるかはわからないという前に話を切り替えられた。


「話は変わって、今日の依頼なんだけどね?」


結構美味しい話だったのでもちろん受ける。


今では貯金額もかなりの額になってきた。

Aランクで真面目に一年働くとちょっとした商人なみに稼げていたのだ。

必要経費もそれほど掛からずに依頼をこなせているのが大きい。

修行の方を怠っているわけでは無いが、今では必死にやる必要もなかったから、

経費が意外と掛かっていないのだ。



それから数日の後。

学園に通いながらの鍛錬をしていた。

軽いランニングをする為、王都の外周壁の内側を走る。

息切れしない程度の物で3年前に比べたら大した事がない訓練だ。

疲れ果てて動けなる事もなければ、そのためポーションも必要がない。


そんな時、急に足を止める。

日暮れ時であまり人が居ない。

この王都で走って体力付けてるのは衛兵くらいなものだ。

足を止めた理由は知り合いに会ったからではない。


殺気を纏っている人間が正面から現れたからだ。


「よう。おまえさん学生かい?」


「そうだけど?それが何か?」


「ははぁ警戒しすぎだろう?」


「貴方の殺気が尋常じゃないもので。こちらとしては警戒しますよ」


相手はまるで獲物を狩るオオカミのようにギラリと歯を見せながら不敵に笑っている。


「そうかい、そうかい。さすが元Sランク様だなぁ?」


今の僕は変装などしていない。

体力づくりのランニングをしている学生に過ぎない。

それを、「元Sランク」と言い放つ。


「なんの事ですか?」


「どぼけんなよ? 野外演習で遭ったじゃねーかよ?

 強烈なナイフ投擲は肩を掠めて痛かったぜぇ?」


あの時のドラゴンを操っていた人物だという事を瞬時に理解した。


「おっと、そんな殺気だすなよ、お前とはやり合うつもりはねぇんだよ」


「どういう事だ? 僕を始末しに来たのではないのか?」


「いんやぁ。俺としては殺し合いもいいかと思うんだがなぁ?

 依頼主が殺して欲しいのは別なんだよ?

 わかんだろ?お前には」


「狙いは王女かよ?」


「そう言う事だ。今頃襲撃されているのかもなぁ?」


「じゃぁ何か?お前はその足止めってわけかよ!」


「そうかもしれないが、違うかもしれないなぁ?」


そう言いながらも剣を抜き放つ。

相手の剣士の殺気が膨れ上がるのがわかる。

こちらも素早くアイテムボックスから剣ベルトを取り出しそこから剣を抜いた。


「言っておくが、王女の護衛は強いぞ?」


「はっ、そうかい?なら足止めはやめて俺がぶち殺しに行くか」


「行かせるわけがないだろうが!」


最初から身体強化のレベル2を発動し相手の懐に潜り込むと同時に剣を振るう。

ふざけているように見える剣士はそれを簡単に返して甲高い音が響き渡る。

はじかれた剣を構えなおしすぐに距離をとる。


「なんだよ、Sランクっつてもやっぱガキか、この程度とはね」


「なんだと!」


日が落ちて辺りが薄暗くなっていく。


「わかってんのか? 身体強化は誰でもやれんだよ。

 ベースの身体能力が高けりゃ・・・こんなもんだ」


今度はこちらの懐に潜り込まれ僕の動きをまねるように剣を振るう。

ギリギリで反応できた僕の剣は弾き飛ばされて、空中に舞うように飛んでいる。

それを見上げた瞬間。


「ぐぅはぁ!」


剣士が放つ蹴りが脇腹に綺麗に入っていた。

そのまま、はじき飛ばれてるように王都の外周壁にぶつかる。


「今から俺様が直々に王女をぶっ殺してくるからよぉ。

 お前はそこで寝てるんだなぁ?

 朝になったら全部終わってるぜぇ?」


そう言うと、悠々と去っていく。

全身を強打したがなんとか意識はあった。

外壁の瓦礫の転がる惨状の中やっとの事でアイテムボックスを開く。

転がり出るポーションをその手に掴むとゆっくりと飲み込んだ。

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