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赤い星のリンカーネーション  作者: 鳥皿鳥助
二章 その名は星を越える戦士たち
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第14話 ライフルとトラウマ






 ドゥーズカニスの首を文字通り取ってきたジン達はタイトへ連絡し、彼のプレイベートルームへと向かった。


「おいっすー、言われてたやつ持ってきたぞ~」

「おぉ、結構早かったな! だがちょっと待っててくれ、こっちの用事が先だからな」


 ジンが意気揚々とタイトのプライベートルーム兼工房に入ったが、そこには先客が居た。


「紹介するぜ、コイツがドゥーズカニスの素材を使うユウト。んでこっちの二人はジンにクレナだ」


 そうしてタイトに紹介された人物。

 彼の顔はフードで見えないが、いつぞやにタイトが絡んで居た相手だろう。


 そして――


「アンタもしかしてあの時の……?」

「何だジンさん、ユウトと面識あるのか?」

「あぁ、多分だが前のミッションで助けてくれた奴……だよな? あの時は助かっ――」

「ごっ、ごめん……僕はもう帰るから……!!」

「――た……んだけどなぁ……」


 今度こそ礼を……と思ったジンだが、ユウトは素早く逃げてしまった。


「……ジン、アンタ彼に何かしたの?」

「いや、この前助けられたお礼を言おうとしただけ何だが……? というかクレナまでアルみたいな事言うんじゃねぇよ……」

「あ~、スマン……。ユウトはちょっと複雑な事情があるんだ、本人に悪気は無いから許してやってくれ」

「……まぁああなる理由は当然あるよな、大丈夫だ」

「助かる」


 ユウトに変わりタイトは謝罪をしたが、ジンは特に気にしていないので適当に流す。

 素材の方はユウトに使う為の素材だったらしく、タイトはいくつかのコンソールを操作して一つの武器を作り始めた。


「――にしても狙撃性能を意図的にデチューンしてるってのに当てるってこたぁ、腕は鈍って無いんだろうな……」

「マジで?」

「あぁ、今のセッティングは近接戦能力を上げる代償に遠距離戦能力を下げてるんだ。しかもハンドガンで当てたんだろ? 相変わらず良い腕してんな……っと、完成だ」


 そうして出来上がったのは一つのスナイパーライフル。

 全体が黒く塗装されており、ユウトが乗る黒い機体のように攻撃的な見た目をしていた。


「……で、お前のチームでメカニックをやる最後の条件。それはアイツも連れて行くことだ」

「マジか」

「なるほど、だからこその“それ”なのね」

「あぁ。コイツを使えるようになれば、アイツはきっと……」


 あれほど正確な狙撃が出来るユウトが味方になるなら、確かに安心感は増すだろう。

 だが問題は当人に戦う意思が無い、仲間になる気が無いという事だった。






 ――――――――――――――――――――






 時は少し(さかのぼ)り、ジンがネイトの熱弁から逃げ出した頃。

 ユウトはタイトからとある機体の説明を受けていた。


「ユウトが協力してくれたお陰でグラファイトは完成したんだ。だからお前に使って欲しいんだよ! 頼むっ!!」

「でもこれ、遠距離戦向けの機体だよね? 僕は狙撃なんてもう……」

「そう言うと思って今は近接戦闘向けにセッティングしてあるぜ。別に遠距離戦用の機体が近接戦闘をやる事に良いも悪いも無いだろ?」

「確かにそうだけど……」


 タイトによって提示されたグラファイトのスペックは、ユウトが今まで乗ってきた機体より一回り高い性能だった。

 長距離航続は苦手との話だが、短距離での移動が素早い軽量逆関節で設計されている。

 そこまで問題にはならないだろう。


「ねぇタイト、やっぱり僕にここまでの機体は扱いきれないよ……」

「大丈夫、お前なら使いこなせるって! 一回騙されたと思って行ってみろよ。な?」

「……そこまで言うなら乗ってあげるけど、一回だけだよ?」

「おう、そう来なくっちゃな!!」


 ゴリ押しでユウトをグラファイトに乗せる事を成功したタイトは、早速機体の最終調整に向かった。






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