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黒の英雄譚 ~漆黒の女帝~  作者: 涙目 ホクロ
職人の街 ファージ
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第61話 ファージの街 決着戦1 

固有結界から出てくるとソレ・・はオレの前に居た。

宝石が見事なまでに装飾された明らかに戦場ではありえない豪華なイスに鎮座し、鎧とは程遠い衣装に身を包み、すべての指に魔宝石の指輪をはめている。そして何よりの美形、昔、明の部屋で見た薔薇ジャンルの本で読んだ冷酷な王子。確か、『この人は絶対受け。異論は認めない』って明は言ってたけ?

まぁとりあえず表現するとしたら、独裁者、王あるいは悪魔。

これらの単語は男のことをさすためにあるのではないかと思わせる。

そして何より傍らに控えるウサギの伯爵。

間違えない――これが大罪の魔王。


「実に素晴らしいものを見せてもらった。まさか魔族でもない人間にあのような力があるとはな、本来魔族であるならば戦いに水を差すのは最も美しくない行為だったのだがウサギにはまだ働いてもらわねばならん。許せ」


魔王が口を開く、感じたのは絶対的な力の差と威圧感。

正直、前に立って居るだけで息が詰まる。


「して、貴様に問わねばならぬことがある。答えよ、貴様は我らに仇なすものか、それとも服従を誓うものか」


――解析スキルが先程から警報を鳴らしている。

明らかに規格外、レベルunknown

ウサギの伯爵相手に苦戦したぐらいだ。


『戦って勝ち目などない、あるのとしたら死だけだ』


それだけだ。それだけで頭が埋まっていく。


だが、それはさっきまでのオレだったらの話


確かにオレにはもう一人のオレのような力もない。


でも、それでもここで引いたら絶対に後悔する


なら、やるしかない。


勝ち目はない? 上等だ。


こちとらドラキラの最難関クエストに裸で挑むような変態だ。


――やってやるよ、このムリゲー、絶対に攻略してやるよッ!!


「アトラス!!」

『我が魂をうぬに預ける』


ユニットチェンジver.水の王


覚悟は決まった。


「前者か、ならせめて貴様の行動は蛮勇か、はたまた我を倒すものか、見極めるのも酔狂か。無粋な真似はやめろよウサギ」


指輪から赤い閃光が走る。

この魔法は『冥界のいかづち』か、いきなりストーリーモードのラスボスの魔法かよ。


「赤き棘はすべてを穿ち、すべてを食らうだろう。赤狼せきろうの牙」


恐らく獣人のヒョウで体長二メートルほどだったから、全長六メートルくらいかな?

狼の形をした赤い雷、なるほどオレの知ってる『冥界の雷』とは違うが、それは形と大きさだけ。

なら、対処の仕方は同じ。


《水よ湧き上がれ》


――ドカンッ


鈍い爆発音を立てて目の前に水が溢れ出す。

辺りは荒野なのに、街の近くにはそれなりの大きさの森があった。

それに、街には公共ようの井戸があった。地下水が流れていたのは何となく知っていた。

まぁ、実際に掘り起こすつもりはなかったけどね。


水の壁と赤い巨狼がぶつかり、爆発し辺りに水しぶきが四散する。


「ほほぅ、水で赤狼の牙を破るか。なら、これはどうだ」


相手の指輪が紫に光る。

今度は何だ?


「怨み、妬み、全ては集いて復讐の鬼と化す。炎虐の獅子よここに来たれ」

 

指輪の輝きを目にするかのように、炎のライオンが現れる。

ヒョウほどではないが中々立派な鬣をお持ちのようだ。

物理干渉不可能攻撃魔法……また厄介な攻撃だ。


ま、この状態じゃなかったらってことだけどッ


《水よ、聖なる力をもって前の敵を握り潰せッ》


湧水を聖水に変え、水の拳、いや水の巨腕を造り出す。


「ただの水を聖水とし、更に形を造り出すとは……面白い。貴様、人にしておくにはもったいない」

「なんだよ。魔族は素質があったら誰でもスカウトするのかよ。そんなに人手不足なら求人募集のチラシでも配ってみたら?」


あっ、やっちまった。


「貴様よほど死にたいようだな」


魔王が冷淡に告げる。

「ゲームをしている時、口が悪くなる」

これってゲーマーには多い傾向な気がする。勿論オレもそれなんだけど。


「獅子よ、我が魔力を食らいそ奴の原型が残らないほどに噛み殺せ」


ほらー、やっぱり怒っちゃったよ。


魔王からの魔力提供で獅子が大きくなる。

大きくなるのはいい、大きいほうが掴みやすいから。

でも、ここまで大きくするのは流石にずるくないか!?

よもや獣というより、怪獣の領域のでかさだろッ

この怪獣の一歩で街一つは破壊できる。


「幕だ。所詮は蛮勇と終ったな」


終わり、いやまだだよ。

状況は絶望的だけど、オレの魔力はまだ尽きてない。

ウサギの伯爵みたいに体術戦においてはオレの体はウサギの伯爵についていく事させできなかった。

だけどオレの魔力量は化け物クラス。更に、もう一人のオレが戦ったいた間魔力を練ることもできた。

だから、


「アトラス、オレの残りの魔力でできる分だけ聖水を造って」

《何をする気だ?》

「なに、消火活動さ」


相手は怪獣。

だとしたらそれを倒すにはこちらも同じサイズのものを作ればいい。


《聖水よ、集いて目の前の暴虐の化身を打ち滅ぼせ》


イメージするのはドラキラにおいて水属性最強のモンスター

腕以外のパーツを思い浮かべそれを形作っていく。

最後に絶えず流れる水のマントをつければ完成だ。

うん、我ながら中々の完成度じゃないかな?


「さぁ、偉大なる大海の鯨の巨人王よ。ファージの街に降りかかる火の粉を洗い流せ」


さぁ、決着と行こうか。

今年中にファージの街編を終わらせたい

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