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黒の英雄譚 ~漆黒の女帝~  作者: 涙目 ホクロ
職人の街 ファージ
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第26話 ファージの街(4)仮題

ツバサ視点です。

ツバサの喋り方を意識して書いたつもりですが不備があると思います

雪と別れた後、私達は雪に言われた通り、冒険者ギルドに向かいました。


「ツバサよ、これが冒険者ギルドなのか?」

「はい。私が覚えている限り、この場所が冒険者ギルドのはずです」

「そ、そうか。だがな我にはこの建物がどうしても鍛冶屋にしか視えないのだがッ!!」


スザクさんの言いたいことも分かります。

冒険者ギルドは大抵看板に街の象徴を取り入れる傾向があるので。

そしてファージは職人の街。元々は英雄と共に戦った『陽炎の火術師クレナ』が築いた刀工の街。

それの由来で看板に鍛冶道具の大鎚と火箸を取り入れている為、外見だけでは確かに判断しづらいですね。


「まぁ、入ってみたらわかりますよ」


私はそうやってドアを開けたました、しかしドアを開けた先の光景を見て私は息を飲みました。

まず感じたのが血生臭さによる嫌悪感。

そして床にたくさん敷かれたシーツに横たわっているを包帯だらけの人たち、ひどい人は片腕を失くしています。


「まるで野戦病院みたいですね。少しお手伝いに行ってきます」

「うむ、あまり好ましくはないな」


お二人ともたくさんの人たちがこちらに敵意を剥きだしてきているのに落ち着きすぎですよ。

まぁ落ち着きが持てない人はそれはそれで面倒なんですけど……。


「我らはアスラの街より救援物資を届けに来た。ギルドマスターは居るか?」


スザクさんがギルドマスターを呼びます。

するとギルドの奥から熊見たいな大きさのお爺さんがでてきました。

多分彼がギルドマスターでしょう。


「わしがギルドマスターのオキナじゃ。お主はアスラの街の使者か?」

「いや、使者の方なら領主の屋敷に向かった。我らはその使者の同行者だ」

「それは遠いところよく来てくれた、わしの部屋に上がっておくれ」


そう言ってオキナさんは自室に私とスザクさんを招きいれます、なおビャッコさんは救援物資に入っていたものと取れたての野菜で雪に教わったカレーを大鍋で作りにいってます。

さてオキナさんの話によると四週間前に魔族の襲撃に遭い街は崩壊し、職人一人と領主が魔族落ちした被害ですんだらしいですが。

傷ついた魔族落ちした職人が人工迷宮を作るアイテムを持っていたみたいで街の近くで迷宮を建て、そこで傷を癒しているみたいらしいです。

憶測でですが私が街に入る前に感じた悪意のある魔力もこの人工迷宮から溢れてきたものでしょう。


「魔族落ちした職人の名はジヤといってな。このギルド直属の鍛冶師だった」

「ほう、鍛冶師かしかも直属の。さぞかし腕が良かったんだろうな」

「ふむ。だがジヤは昔から冒険者に憧れていてな、最初は冒険者になるためにここに来たんじゃ」

冒険者になりたくて来たのはは分かりましたがなぜ鍛冶師になったのでしょう?

「冒険者にか。じゃあ何故ジヤは鍛冶師になったのだ?」

私と同じことを思ったらしくスザクさんはオキナさんに質問します。

「簡単じゃよ。奴には魔力が少な過ぎた、故に冒険者の基本中の基本の宝物庫(アイテムボックス)さえ使うことができなかったんじゃよ」

「しかし魔力という物はレベルが上がるごとに保持できる上限が上がるものではないのか?」

「ああそうじゃ。だからジヤは鍛冶師になった」

「どうゆうことだ?」

「レベルを効率よく上げるためじゃよ。ジヤはモンスターを倒して手に入る経験値を二倍にする防具を製造するためじゃよ」


なるほど経験値を二倍にする防具ですか。

それは確かにすごいものかもしれませんが――

「それって魔法道具に分類されるものですよね、オキナさん」

「察しが良いな。その通りじゃ」

「ツバサよ我に分かるように説明してくれ」

「魔法道具とはある特定の魔方式を組み込ませることで魔力のない人でも発動できる特殊な道具です。しかしながら術を媒介させるものに組み込ませる際、とてつもない魔力が必要になるんです」

「だからジンという者は媒介となる防具は作れたとしても魔法式を組み込むことはできないということか?」

「はい。その認識で構いません」


ゲンブさんの時もそうでしたが龍の理解力というものには舌を巻きます。

まさか一回の説明で理解するなんて……。


「そうじゃ、だがジヤの製造した武器や防具は性能が良くてな、ほれこれを見てみ」


オキナさんは壁に掛けてあった両手剣を私たちに見せてきます。


「これはジヤが打った剣だ。付与(バフ)などの特殊効果はないが打ち方が丁寧だろ」

「確かにこれはきれいですね」


見せられた剣には一寸のぶれもなくただ真っ直ぐになることだけを考えて打たれたみたいで、剣に関しては無知な私でも分かるくらいに丁寧に造られていました。


「確かに丁寧な剣だ、重さも悪くない。だがこの剣はまだ一度も使われていないな」


やはり、スザクさんは剣に精通することから私では分からなかったことに気が付きます。


「さすが良い業物をぶら下げておることはおるな。その通りまだ一度もその剣は使ったことはない、じゃがそれはこの街が平和だった証明でもある。じゃから今回の件は誰もが予想できなかった」

「それは仕方ありません。近年魔族が活発に動いていた記録はありませんでしたので」


確か一番最後に魔族が暴れた時の記録がおよそ五十年前だったはず。


「しかし何故この街が狙われたのだ。我が思うに真っ先に狙うべきところは千年帝国だと思うのだが」

「それは多分、千年帝国にはまだ巫女の力が健在しているからだと思われます」

「巫女の力とは一体どのような力なのだ?」

「千年帝国とは八代英雄の巫女の一族が代々その力を受け継いで結界を張り続けています。その影響で千年帝国付近の土地は聖領地となって魔族が近づきにくい場所になっているんです。それに千年帝国には聖騎士団という聖属性の武器や魔法を使う魔法剣士の部隊がいるので魔族が手を出しにくかったとおもいます」


そうだとしたら自然に聖騎士団の武器や巻物(スクロール)を作っているファージの街が狙われることも理解できますし。


「お譲ちゃんの言う通り、千年帝国が狙われなかった理由は結界のせいだ。じゃから代わりに武器を供給しておるこの街が狙われたのだろう。だが壊されてただで済むわしら職人ではない。職人とは逆境に立ち会った時に進化する生物、むしろ逆境がなければ何も生まれない。アスラの街に戻ったら領主に言っておいておくれ、わしら職人が次は魔族などにまけはせんとなッ!!」


今回の魔族の行為は職人たちを失望させたわけではなく、逆に火をつけたみたいです。

とりあえず、雪にジヤさんのことを報告しないといけませんね。

次回雪視点に戻ります

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