25トイとリイの再会
あっという間の2ヶ月(死)
「トアキさん、イサノさんっ!」
▽ナナギは家に戻るとトアキとイサノが眠っている寝室に飛び込み半ば寝ぼけている二人に急いで事情を話した。
「じゃ、じゃああの子たちはまだ森の中にいるってこと?」
▽イサノは信じられないと青ざめた顔で口を手で押さえた。
「はい、だから急いで……って、トアキさん!?」
▽トアキはナナギを無視し、部屋を飛び出す。
▽もちろんナナギとイサノも慌てて後を追いかけた。
「ちょっと、あなたっ」
▽イサノがトアキに呼びかけるとトアキは早口でいった。
「イサノ、キミはサカイのところへ行ってきてくれ」
「え?」
「ぼくが鐘を突くようにいっていたといえばすぐ話がつくはずだ、頼んだよ」
「あなたは!?」
「ぼくは森の中であの子達を見つける、早く行かないと……」
「おれも行きます」
▽ナナギがそう言いながらトアキに追いつく。
「人探しは多い方がいいでしょうから」
「あぁ、そうだね」
▽トアキはうなずき、トイが持っていたものよりも大きいランタンを持ってイサノと別れた。
▽森に入ったナナギとトアキはどこに人影があっても見落とさないように慎重に歩いた。
「……あの、トアキさん」
「なんだい?」
「こんなときに聞くのもおかしいかもですけど、この森には一体何があるんですか?」
「え?」
「おれ、目がいいから相手の表情で心情がわかるっていうかそういうのがちょっとだけ他の人より鋭いんですよ。おれがさっき話したとき、イサノさんはただトイとリイを心配してるように見えたんです。もっと簡単にいえば何があるのかわからないような不安、でもトアキさんは何があるのかわかっているからこその不安、あせりが見えた」
「……すごいなぁ、キミは」
▽ナナギは首を横に振る。
「元々、少し気になっていたんです、モンスターはいるけどこっちが気をつけておけばそんなに凶暴なやつらじゃないし、夜に森に入ってはいけない理由がわからなかった」
「……キミたちは宝探しをしてるんだろう? イサノから聞いたよ」
「は、はい。ルチアが紙切れを見つけてきて、それで」
▽トアキが目を細める。
「もうなくしてしまったと思っていたんだけどな……」
「え?」
「その紙、こんなふうに書いてあっただろう――」
「墓って、まぁそんなふうに見えなくもねぇけど……」
▽カザマは屈んで石に掘られている名前を見ようとするが風化していたため読むことはできない。
「この村って墓地とかねぇの?」
「ううん、お墓はおれたちが入ってきた森とは別のところに集まってるはずなんだけど……」
「(どう見ても意味深じゃねーか)」
▽カザマは墓に触れていた手をそっと離すとほぼ同時に右肩を何かに掴まれた。
「ギャッ!」
▽条件反射で振り返るとそこにはルチアと手をつないだリイがいた。
「ルチア! お前いきなりどこに行ってたんだよ」
「みんなで歩いてるとき、何かがいるのが見えたから、そっちに行って……。それより、ここあんまり歩き回らないほうが、いい」
「へ?」
「野宿するほうが、いいと思う」
▽珍しいルチアの意見にカザマは少々動揺した。
「どうして? リイも見つかったんだし、早く帰ろうよ」
▽トイも不思議そうに首をかしげる。
「だめ」
▽再会してから一言も話さなかったリイがポツリと呟いた。
「はぁ? なんでだよ」
▽トイは不満そうに返した。
「こ、この森――」
セーブ:25 カザマ・ルチア トイ&リイ 森のどこか
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