7話 忍耐の間 中編 二つの欲
「トレス、起きて」
ノアの声がする。
「ん? ノア? なんでここにいんの?」
「私達試練の途中でしょ?」
ノアが呆れたように話す
「そういえばそうだったな」
起き上がりながら時計を見ると8時58分だっ
た。
「あと2分で次の試練の発表か。だいぶギリで起こしたな」
「しょうがないでしょ、私もさっきまで寝てたんだから」
そんなことを話してる間に声が聞こえ始めた。
「今日の試練を発表する。今日の試練は……食欲だ。12時になった時に3日間何も食べていない状態にする。失敗条件は食料を食べたら、だ。」
「ん? 試練が始まったら部屋の中のものは消えるだろ? どうやって食べるんだよ」
「食料だけは今回に限り残しておく。では12時まで自由にするが良い」
「ノア、俺今回必勝法見つけたかもしれない」
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「では試練開始」
空腹になっていく。普通に耐え抜くのは無理だな。
「よしノア、魔力玉ちょっとずつ吸収しろ」
「うん。おお、なんか空腹収まってきたかも」
「作戦バッチリだったな」
────────数十分前────────
「魔力玉を作る?なんの意味があるのよ、それ」
ノアが釈然としなさそうな顔をしながら聞いてくる。
「魔力玉は触ると魔力を吸収できる玉じゃん?」
「そのくらいはわかるわよ」
「ベッドと食料は一時的に没収されるじゃん? けど俺たちの衣服とかは没収されない。俺たちの所有物だからな」
「それと魔力玉とがなんの関係があるのよ」
「魔力玉の所有権は作った人にあるのはわかるか?」
ノアが閃いた用な顔をする
「なるほど! 魔力玉は没収されない!」
「その通り。そして俺たち人間は食事のエネルギーを魔力に変換できる。そしてその逆もしかりだ。」
偉く話しすぎたな。予想が違ったら顔向けできない。
「なるほどねー」
ノアが感心している
「じゃあ私達は今から魔力玉を作りまくるわけね」
「そういうことだ。3日間分の断食が想定されてるから、多分食欲の試練が始まったら魔力はほぼ空だろうからな。今のうちに作りまくるぞ」
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「でもあんまりお腹膨れないわよ」
「多分エネルギーの変換が遅いんだろうな。しょうがない」
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こうして食欲の試練は何とかクリア出来た。
「明日は消去法的に睡眠か」
「今のうちに作戦考えちゃいましょ」
「でも睡眠は多分俺らの根性ゲーになるな」
「え? なんか作戦ないの?」
「思いつかない。ノアの神聖魔法をかけて眠気覚ましとかしたとしても試練が始まる時に打ち消されるだろうからな」
「魔力玉はいけて魔法はダメなのね……なんかめんどくさい」
ノアが本音を漏らすが魔法に所有権なんてものはないから仕方がない。まあ魔法に所有権がないからこそ俺のコピーがあるんだが。
「じゃあどうするのよ」
「気合いだな。あとせっかく飯戻ってきたんだし早く食おうぜ。考えるのはその後だ」
「そうね」と言ったと同時にノアがチャーハンを食べまくる。多分俺が飯食おうぜ、って言うのを待ってたんだろうな。
そんなこんなで2日目が終わった。明日はどうなる事やら
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「では、今日の試練を発表する。」
ダンジョンから声がするのはもはや俺にとって日常になってしまったのもあり、ベッドが案外寝心地がいいのもあり、俺は9時に起きるのが難しくなっていた。
「んー」
ノアが伸びをしている。おそらくノアも同じ気持ちなのだろう
「今日の試練は……睡眠欲だ12時になった時に3日間寝ていない状態にする。失敗条件は寝たら、だ。それまでは好きにするがよい」
結局、案は思いつかなかったので寝ることにした。
スッキリした状態で起きれた。が、あと少しすればまた眠くなるのか。作戦考えておけばよかったな。無駄な時間を過ごしてしまった
「では試練開始だ。」
聞こえた瞬間、瞼が重くなり始める。
「思ってたよりまずいな。」
「……」
「おい、ノア、寝るな」
「ん、今のはまずかったわ。今からでも作戦考えましょ。本当に眠いわ」
「作戦って言ってもな」
頭が冴えてるうちに考えておくべきだった。このままだと気絶しそうだ。気絶?
「ノア、気絶って確か睡眠に入んなよな」
「嘘でしょ? また私気絶させられるの?」
「1番痛くない気絶の方法考えるぞ───────」
実際に気絶した方法は省くがなんとか2人とも
寝ずには済んだ。
「とうとう明日で最後か。」
「そうね」
ノアが頭を抑えながら言う。
「まだ頭痛いか?」
「少しね」
「まあこのダンジョン終わって存分に休めば治るだろ」
「おやすみ」
3日目ともなると慣れてきたな。明日で終わりか。無事に終われるといいな
最後まで読んでいただきありがとうございます!
表現で分かりづらいのが見つかったら修正します。




