6話 忍耐の間 前編
「トレス、もう我慢できないよ」
「ノア、それだけはほんとにダメだ」
───────話は遡る─────────
「トレス、中間筆記の結果どうだったのよ」
「ん」
10科目の点数表を見せる
「あんた、私とほぼ同じ点数じゃない。実技も同じ成果になるから多分クラスは同じになるわね」
まずは一安心だ。10組にはあんま馴染めなかったから上がれるのは嬉しい。
「じゃあちゃっちゃっとダンジョンクリアしてクラス上げちゃおうぜ」
「そうね」
「ダンジョンは前言った忍耐の間でいいか?」
「それなんだけど、詳細はわかってないの?」
「それが4日間耐え抜けとしか書いてないんだよな」
「まあそれなりに貰えるスコア高いしクリアしたらわんちゃん2組とかに上がれるかもだし受けとこうぜ」
「まあいいけど」
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「ここか。思ったよりちっちゃいな」
石でできた少し神秘的な、だが少し苔が生えている古い建物を見つける。
「じゃあ開けるぞ」
重い石のドアを押し開けると何も置いていない空間が広がっていた。
ドアが閉まると上から声が聞こえた。
「ようこそ忍耐の間に。忍耐の間では4日間人間の欲や本能を刺激する試練を行う。現実世界での12時から15時までの間試練を行う。そして毎朝9時にその日の試練の内容と失敗条件を話す。ちなみに、試練中は魔法は使えない。」
「そして1日目の試練は……」
さあ、一体何が来る。どんな恐ろしい試練が来るんだ!
「性欲だ」
「「え?」」
「この試練は互いの……」
「ちょっと待て。もっと殺し合いさせたりとか幻覚見せたりとかそういうのじゃ」
「この試練は互いの……」
ダメだ。聞く耳持たない。
「この試練は互いの性欲値を100に設定する。試練だ。人間の平均的な性欲値は10だ。そして失敗の条件は……行為に及んだら、だ。」
ノアの顔が青ざめている
「ではあと3時間したら試練を始める。それまでに準備をしておくように」
食料と布団が部屋に出現する。
「なるほどな」
「何がよ」
「おそらくだが試練は人間の三大欲求にまつわるものだろう。」
でもそれだとするとひとつ疑問が生まれるか
「そうだとすると最終日はなんなのよ。4日間なんでしょ?試練は」
「その通りなんだよな。最終日何をするんだ」
「まあいいや。まずは1日目のことだけ考えよう」
「1日目の試練。せ、性欲って何なのよ、最悪……」
「ちなみになんだが多分俺諸事情で1日目の性欲の試練効かないかも」
「そんなわけないでしょ。だいたいいつもの10倍とかになるのよ?」
「もし効かなかったら、ノアからの行為拒否ってもいいんだよね」
「な、何言ってんのよ! まあ、でももし、効かなかったらその時の私は正気じゃないだろうから無視して大丈夫よ。あんたのこと本気でそういう目で見れないし初めてがあんただったら自害を選ぶわ」
「いや言い過ぎだろ」
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「では1日目の試練を始める」
12時になると体の感覚が変わった。思考がクリアになった気がする。だがノアは違った。俺と真逆で体調が悪そうで顔も赤くなっていた
「トレスぅ、なんか変なんだけど」
「落ち着けノア」
ノアが俺を押し倒し、跨ってくる。力がいつもより強い気もするし普通のノアの力に負けるくらい俺は貧弱なので逃げれない。このまま流されてするほど俺は落ちぶれてない
「ノア、目覚ませ」
ノアの頭を前後に振る
ノアはぼーっとしている。焦点がまるで合ってない。
ノアを見てるだけで辛い。ダンジョン抜けるのもありな気がしてきた。
ほんの一瞬ノアの目が元に戻った気がした
「トレス、私を止めて」
「任せろ」
やっぱりダンジョン抜けるのはダメだ。ノアのためにも
「トレス、こっちがホントの私、お願いだよ」
ノアが泣いている。多分理性と本能がぶつかってるのもあるんだろう
「目ぇ覚ませ! おら!」
パン! と強い音がする
12時になるまでの間ノアとおれで決めた作戦のひとつだ。俺がノアをビンタをし正気を保たせる
「トレス、遠慮しないで。これも慣れてきちゃったら違う作戦も考えて」
「任せろ」
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ビンタして意識を戻してを繰り返したが戻るまでのスパンが短くなってきた
「おら!」
「ん! トレス! もっと!」
短くなったと言うよりもう多分正気になってないな。
「トレス、もう我慢できないよ」
ノアがチャックを触ってくる。
「ノア、それだけはほんとにダメだ」
今回は俺が助ける番だ。って言ってもどうするんだ、他に策なんて……あ
ノアのこめかみを弱い力で殴る
「ん」
俺に跨っていたノアが床に倒れ込む。
「大丈夫かな。手加減はしたつもりだし、俺の単純な力でノアが死ぬことはないと思うけど」
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「あれ、あなたは誰なの」
ノアが起きたがどこかおかしい
「ノア、俺の事覚えてないのか?」
「ノア……それは私の名前なんですか?」
起きたばっかりだから意識が混乱してるのかわからないがとにかくまずいな。なんか口調も変わってるし。
「ひとまず神聖魔法で自分を治癒してくれ」
「神聖魔法って何ですか?」
「神聖魔法とバリアが君の持ってる能力なの。バリアは名前の通りで神聖魔法は他の能力を底上げしたり人にバフを与えたり人を回復したりできる能力だよ」
自分の能力すら忘れてるのか
「わかりました。ひとまず回復?っていうのを試してみます」
ノアが自分の頭に手を当てると手から光が漏れ出している。
「ああ」
辛そうな声を出している。今思い出してるのか。もし失敗したら、なんて考えている時ノアから声が
「トレス、ありがとね」
「戻ったのか、よかったー。頭とか痛くないか?」
「大丈夫よ」
「ほんとに、本っ当に全部思い出したか?」
「覚えてるわよ。その、ダンジョンで何があったかも、ね」
ノアが恥ずかしそうに言った。
「でもありがと。あの時の私は正気じゃなかった。トレスをそういう目で見るとか無理だし」
サラッとディスられた気がするが聞き流すことにした。
「あとトレスってなんで試練が効かなかったの?」
「あれは性欲が何倍とかじゃなくて数値を変えるだけだったから平気だった」
沈黙が流れる
「それって、トレスの性欲値が100より高かったって」
「言わなくていいんだよ、言いたくなかったから濁したのに」
ノアの顔がどんどん赤くなっていく。
再び長い沈黙が流れる
時計を見ると6時を指していた。
「早く飯たらふく食って寝ようぜ。今日はもう疲れた」
会話の流れを変えようと試みる。
「そ、そうね早く食べましょう」
試練中は飯もベッドもなくなり部屋には何も無くなるが試練が終われば飯も魔法もベッドも戻ってくる。
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「じゃあおやすみ」
電気を消しながらノアが言う。
「おやすみ」
こうして1日目は何事もなく?終わった
急いで書いたのでミスあるかもしれないです......見つかり次第修正します




