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054⚫️アーレンという男 & 055⚫️工廠会議:混乱から始まる創造

054⚫️アーレンという男


工廠を統括する、アーレン・フォルクス。

四十を過ぎた技術者だ。頑固で、口が悪い。

だが、工廠の若い連中からは妙に慕われている。

’失敗は恥じゃない。考えないことが恥なんだ’

それが彼の口癖である。

前王が一代で南の大陸を統一できたのも、

アーレンのような技術者を基盤として育てて来たからである。

彼らは技術を武器にしている。その誇りは、誰にも負けない。



055⚫️工廠会議:混乱から始まる創造


工廠の大広間に技師たちが集まった。皆、緊張した面持ちだ。

黒板に大きく書かれた文字


  空を飛ぶ巨体をどう仕留めるか?


若い技師が手を挙げた。

「巨大な鳥のようなものなら、翼を狙えば落ちるのでは?」

「翼があるかどうかも分からん」と別の技師が返す。

「では、網で絡め取るのはどうでしょう。漁師たちがクジラを捕らえるように。」

「空で網を広げるのか? どうやってだ」

議論は紛糾した。

だが、私はその混乱を見て、むしろ安心していた。

混乱は、考えている証拠だからな。


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