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046⚫️こえてはならない一線
「では、あの物質が他の並行世界を開くかもしれない、というのですね。」
「そうだ!その昔、ひとりのオトコが、我々の歴史線から礫砂漠に跳ばされた、という古文書を見つけたのだ!」
「なるほど・・・。で、そのオトコはどうなったんですか?」
「ふっ、ふっ、ふ。彼は彼の地で女性ガンファイターと恋に落ち、ふたりの子どもの父となった。彼の死後、そのふたりはそれぞれの国を立ち上げ、始祖となるのだ!」
「そ、それは・・・。この間の動画の物語じゃないですか?」
「うん?あれっ?そうだっけ?わし、世界線をこえてたのか?」
このお!それで組織全体を振りまわしてたのか?!
拾い主がたまたま、息のかかったやつで?
そいつが上に連絡したのを、わざわざ運び屋に依頼したあ?!
うちの若いもんに持ってこさせりゃ、いいじゃん!
しかもそのうえ、運び屋の邪魔を命じたって、なんでだあ?!
そうするのがストーリー的に正しいし、おもしろいだってえ?!
おい、だれか医者を呼べ!完全に自分の世界線を失っている!
’自己世界線喪失症’だあ!
「おい、またボスが妄言を?」
「宙域海賊まで動かしたのに、今度は動画の話かよ!」
「だいじょうぶか?裏社会では最大組織なのに・・・。」
研究所長といい、シンジケートのボスといい、いつも辛いのは下っ端である。




