10/74
015⚫️実は大活躍をしていた両親
ヤマトとヒロは、今日も店を開けている。
薫り高いコーヒー。トマトをはじめとした、さまざまな野菜ジュース。
イチゴのショートケーキ。
客は多い。
「マスター。気を付けないと。さっき指、切ったんだろ?」
「カズさん、ありがとう。大丈夫。オレ、怪我してもすぐ治る体質なんだ。」
「ほぉー。便利じゃなあ。それなら、もう一皿頼むよ。」
「まだ食べるの?歳、考えた方がいいんじゃない?」
「で、イチカちゃんは就職したのか?」
そうである。
ヤマトがかつて務めた部署に、イチカは在籍している。
彼女は知らない。
ヤマトとヒロが、宇宙の数々の危機を解決してきたことを。
そして今、イチカは母ゆずりの頭脳と、父ゆずりの不死身の体で、
静かに頭角を現し始めている。




